ホーム > シルク素材で快適に過ごそう!絹の魅力を活かしたアイテムやオススメ生地をご紹介
2025.3.19
上質なアイテム……例えばドレープの美しいワンピースや、心地の良いパジャマ、そして人生の節目を彩るウェディングドレスなどに使われる生地といえば、シルクです。
高級感のあるイメージのシルクですが、そのしなやかな美しさは実際に手に取ってみればわかります。
ただ美しいだけでなく、紀元前6000年から使われている素材だけあり、実は人が快適に過ごせる機能性も持ち合わせています。
古代エジプトのクレオパトラが愛用していたとも言われているのです。
今回は美しさと機能性を兼ね備えているシルク生地についてご紹介しましょう。
目次
シルクは蚕の繭から作られる天然繊維のこと。それを撚って作られたのがシルク生地です。
日本語で言えば「絹」ですね。
シルクは約20種類ものアミノ酸が結合したタンパク質です。
つまり人の肌に近いタンパク質構造をしているため、「第二の皮膚」とも呼ばれるほど肌に優しい生地として使われています。
また天然素材の中でも、唯一の長繊維。
繊維が細く長いことで光沢感が生まれ、また生地として織ったときには通気性が良い生地になります。
そんなシルクが本格的に生産されるようになったのは、紀元前の中国です。
当時中国は養蚕の高い技術を持っていました。
あるとき皇女が繭で遊んでいた際、お湯の中に繭を落としてしまったのです。
それを拾い上げるために糸を操ったことで、繭から糸や生地を生産できることが発見されました。
中国はシルクの輸出によって栄え、この絹の交易ルートは「シルクロード」と呼ばれるようになったのです。
シルク生地といえば艶=光沢感を第一印象に持つ人も多いのではないでしょうか。
この光沢感は人工的に作り出すことができず、似た生地にレーヨンはありますがやはり100%シルクの方が上品な艶を放っています。
滑らかな肌触りもシルク生地ならでは。人の皮膚と同じタンパク質だからこそ相性が抜群です。
そして吸湿性・放湿性の両方を兼ね備えているのも、昔から愛用されてきた理由の1つだと言えるでしょう。
そんなシルク生地ですが、ではどんなメリットがあるのでしょうか?
シルク生地の魅力をまとめました。
タンパク質でできたシルクは肌触りが滑らかなだけでなく、肌への強い刺激もほとんどありません。
肌が敏感な人、アトピーやアレルギーを持つ人も安心して着ることができます。
加えて、コットンを上回る吸湿性と放湿性を持っています。
これらは一見すると相反する性質のようですが、天然繊維だからこそ成せる技。
そのおかげで保温性も高く、どの季節でも快適に過ごせるのです。
化学繊維に比べると保水量も高く、静電気が起きにくいため、シルクが裏地に使われることも。
さらにシルクが紫外線カット効果を持つのは、実は繭を紫外線から守る自然の役割を持つためです。
そして忘れてはいけないのが、しなやかさと艶。
これらがある生地は高級感や上品さを演出してくれますよ。
シルクの美しさに目を奪われがちですが、実はデリケートな生地。
シルク生地の注意点も覚えておきましょう。
シルクは引っ張りには強いですが、表面摩擦に弱く、毛羽立ちしやすいです。
こういった欠点もあるため、シルクを使いづらいと感じる場合もあるでしょう。
そんなときには、シルクの代用品として開発されたレーヨンを使うという手も。
レーヨンは、木材パルプから採取する植物原料に薬品加工を施して作られています。ポリエステルやナイロンといった石油から作られる「合成繊維」とは異なり、加工処理で自然に還元できます。
レーヨンはシルクのようにドレープ性や高級感がありますが、水に弱い・シワになりやすいという弱点があります。
上手にシルクとレーヨンを使い分けてみてくださいね。
シルク生地には魅力も欠点もあるので、それらをふまえることがアイテム作りの重要なポイント。
シルクが得意とするアイテムをご紹介しましょう。
摩擦が少なく、肌に優しいシルク生地はベッドシーツや枕カバーからぜひ取り入れてほしい生地です。
人は寝ているとき寝返りをうったり、体を動かしたりして、自分が思っている以上に摩擦を起こしています。
シルク生地ならその摩擦による肌へのダメージを減らせるのです。
お肌への摩擦を減らすことでアトピー肌も改善されるかもしれません。
さらに髪も摩擦によってダメージを受けているので、枕カバーをシルク素材にすれば艶髪に近付けるかも!?
光沢感のあるシルク生地のルームウェアを見たことがある人も多いのではないでしょうか?
シルクパジャマはベッドシーツなどのように肌への摩擦ダメージを減らすというメリットがありますが、それ以上に機能性の高さがポイントとなります。
通気性が良い生地のため、寝ている間に汗をかいてもムレやベタつきを気にせず快適に寝られますよ。
空気層ができるため保温性も高く、季節を問わず心地の良いパジャマとして活躍してくれます!
シルクといえばしなやかなドレープ性や光沢感、高級感が魅力ですよね。
裏地に使うという手もありますが、せっかくならその美しさを存分に生かしたおしゃれ着にするのはいかがでしょうか?
ワンピース、トップス、スカートなど、幅広いファッションアイテムに変身できます。
ただしデリケートな生地なので、取り扱いには注意。
お手入れはシルク用の洗剤か中性洗剤を使用し、ぬるま湯で優しく押し洗いをしましょう。
洗ったあとは必ず陰干しをして、アイロンをかける場合には当て布を低温でかけてくださいね。
レーヨンなど他の素材と混紡したものであれば、普段使いもしやすいですよ。
普段のお洋服にスカーフやストールを追加するだけで、いつもと違った雰囲気のファッションを楽しめます。
スカーフ・ストールなどの素材にもぜひシルクがおすすめ。
なぜなら、ただ単に光沢感があっておしゃれなだけでなく紫外線カット効果があるためです!
首元に巻く、頭に巻くなどの使い方をすれば、おしゃれに紫外線ダメージも防げちゃいますよ。
自分に似合う柄を探してみるのも楽しいですね。
人生の節目を彩ってくれるウェディングドレスにも、シルク生地が使われていることが多いです。
白以外にも色や柄が豊富なので、結婚式の真っ白なドレスはもちろん、披露宴のお色直しのドレスにもピッタリ。
美しいドレープ性と上品な光沢感が、結婚式の雰囲気に主役の華を添えてくれるでしょう。
何より滑らかな肌触りのシルクと身に纏うことで、背筋が伸びて自分に自信を持てるという声も……♪
生地問屋YAMATOMIでもシルク生地を多数取り扱っております!
また、シルク生地だけでは使いづらいという人のために、他の素材との混紡生地やシルクに似たレーヨンやアセテート生地も多数揃えています。
今回はYAMATOMIスタッフがオススメのシルク生地をご紹介します。
シルク100%で作られたシフォンのオーガンジー仕上げ。シルク独特の光沢感とオーガンジー仕上げの張り感が特徴で、薄手のシアートップスやスカート、衣装でその魅力を発揮してくれるでしょう。
上品な光沢感となめらかな風合い、シルクだからこそ表現できる高級感♪ぜひスカートやドレス、衣装などにご活用ください!
ふわっと軽くてしなやかな薄手のシルク生地です。シルク特有の光沢感やハリコシがあり、バレエのチュチュなど重ねて使うことで色の濃淡も表現できますよ。
「自然の恵み、とびきりの心地良さ」ーーシルクに近い風合いのレーヨンの中にシルクを混ぜることで、とても自然な光沢感とドレープ性が誕生!トップス、ボトムスからワンピースまで幅広く使えますよ。
カシミヤとシルクをオリジナルブレンドすることにより、極上の肌触りを実現。繊細な梨地組織が絶妙なニュアンスを演出し、ラグジュアリーな風合いとストレッチでがあり快適です。
カシミアとシルクのオリジナルブレンドをしたジャージー生地です。肌触りがなめらかで着心地が良く、トップス、ワンピース、そして薄手のアウターにもオススメです!
こちらのコンテンツにもシルク混生地をたくさんご紹介しています★
まるでシルク!柔らかく光沢感のあるアセテート生地を集めました◎
快適さを追い求めると、なんとなくダサくなる。
かといって美しさを追い求めると、快適さがなくなる……。
そんなジレンマを抱えたことがある人は少なくないはずです。
蚕の繭から作られる天然繊維、シルクであればその両方を満たしてくれますよ。
デリケートなためお手入れには注意が必要ですが、使い方次第でずっと愛用していたくなる大切なアイテムになるでしょう。