ホーム > 【繊維素材LABO】シルクってどんな素材?特徴とメリット・デメリットを解説
2019.3.1
あなたは「高級で上品な生地」「手触りが良くて柔らかい生地」と聞くと、何をイメージするでしょうか?
数ある生地の中で「シルクのような柔らかさ…」というキャッチフレーズを思い出して、シルクを連想する人も多いかもしれませんね。
しかし、実際のところシルクがどんな生地でどんな特徴を持っているのかを説明できる人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、「シルク」という素材について取り上げました。
シルクの特徴とメリット・デメリット、そして身の回りのシルク生地を使ったアイテムをご紹介します。
目次
「シルク」と言うけれど、シルク生地に使われている繊維ってどんなものかイメージできるでしょうか?
実はシルクは日本語で「絹」とか「生糸」「絹糸」と言います。
コットン(綿)と似たような素材だと思われがちですが、植物から原料が採れるコットンと違い、シルクは蚕の繭を原料としている動物繊維です。
動物は植物ほど繁殖力が強いわけではないため、コットンよりも生産量が少なく、ちょっとお高めの素材の1つでもあります。
古代から現代まで長年の歴史を持つシルク。
シルクで作られた生地は美しい光沢感があり、とても上品な仕上がりになったため、クレオパトラや卑弥呼といった古代の美女や王族が愛用していました。
大昔は今のように化学繊維を作れないため、天然繊維であるコットンやリネン、シルクを使っており、中でもとりわけ貴重とされてきたのがシルクです。
実は、シルクは人間の肌と同じタンパク質でできています。
そのため肌触りが心地良いだけでなく、身に着けていてもかぶれたり不快感を感じることが少ないのです。
現代ではシルクに含まれる約20種類のアミノ酸が、人の皮膚や健康にも良く、とても優しい素材だということが研究でわかりました。
古代から愛用され、人間の身体に優しいシルクの素材にはどんな特徴があるのでしょうか?
他の繊維と比べ、シルクの特筆すべき特徴は次の3つです。
・真珠のような光沢
・吸湿性と放湿性に優れている
・紫外線を吸収する
シルクが美しく上品な光沢を放つことは誰でも知っているでしょう。
この真珠のような光沢が、古代美女や王族を魅了してやまない要因だったと言えるでしょう。
さらに加えて、コットンの1.5倍も吸湿性と放湿性にも優れています。
そのおかげでシルクを身に着けているときはいつでも快適な状態で過ごすことができますよ。
そして紫外線吸収ですが、蚕はサナギから蝶になるとき、自身を紫外線から守るためにサナギの糸は紫外線を吸収するようにできています。
シルクの服を着ていると紫外線から守ってくれる効果がありますが、紫外線を浴びれば浴びるほど黄色く変色してしまうという欠点も…。
シルク生地には素敵なメリットもあれば、もちろんデメリットもあるもの。
ここで紹介するメリットとデメリットを覚えておきましょう。
有名ブランドの洋服やウェディングドレスなどにシルク生地が使われることがあります。
その理由は、やはりシルクの放つ光沢が上品で、ずっと触っていたくなるような柔らかさがあり、トータルで見ると高級感があるからでしょう。
素材にもこだわった洋服作りをしたいときには、ぜひシルクを選んでみると良いかもしれません。
女性にとって夏の紫外線は天敵なので、UVカットをしてくれる洋服というのは必須アイテムです。
シルクの特性として紫外線の吸収力に優れているため、身に着けることで紫外線からお肌を守ってくれます。
実は90%もの紫外線をカットするという調査結果もあり、夏場には特に注目したいアイテムですね。
シルク生地の洋服やアイテムは冬場にも活躍することがあります。
というのも、シルクは天然繊維なので静電気を起こしにくく、ドアノブに触れて「ビリッ」となることはありません。
さらにチリやホコリなどの汚れが付着しにくいという性質もあるので、綺麗に使うことができますよ。
シルク生地のデメリットは、まず何と言っても黄色く変色しやすいという点でしょう。
紫外線を吸収する力が大きい分、他の生地に比べて黄色くなりやすいのです。
美しい色のまま使いたいというときには、紫外線が強い日には出来るだけ日傘を差したり、洗濯をした後は直射日光を避けて干すなどの工夫が必要です。
シルクは美しい分、取り扱いが難しい素材だとも言われています。
摩擦に弱いので、雑に扱うとすぐに生地が傷んでしまうのです。
シルクの服の上から肌を掻いたり、傷つきやすいゴザの上に座ったりしないようにしましょう。
また洗濯の際も洗濯機ではなく、手洗いをすることをオススメします。
実際に私たちの身の回りでは、どんなアイテムにシルク素材が使われているのでしょうか?
Instagramからシルク素材が使われたアイテムをピックアップしました!
これからのファブリック製品作りのアイデアに役立ててみてください。
シルクは肌に優しい素材なので、女性の間で大人気!
家の中でも肌に優しいものを身につけていたいという女性は、シルク素材の部屋着に目をつけています。
ちょっとセクシーなこちらの部屋着もシルクでできたもの。
素材特有の光沢感が、セクシーでありながら上品な装いを叶えていますね。
部屋着にもこだわりたい人は、ぜひシルク100%の部屋着を探してみてください。
シフォンのような柔らかさを出せるのもシルクならでは!
部屋着にはシルクシフォン素材のワンピースなんていかがでしょうか?
ゆったりとした気分で過ごせそうですね。
お出かけ着を選ぶときはコットンやポリエステルなど、オーソドックスな素材を選んでいる人が多いかもしれません。
でも、ちょっとしたおめかしをしたいときや、いつもより上品な気分のときはシルクを選んでみてはいかがでしょうか?
こちらのシルク素材のブラウスは、控えめでありながらとても上品な光沢を放っています。
また、見た目からも柔らかさを感じ取ることができ、それだけで「いつもとちょっと違う」という感じがありますよね。
ワンランク上の洋服を身につけるなら、シルク生地がオススメです。
スーツにもシルク生地が使われていることがよくあります。
スーツはビジネスで着用する人も多いので、きちんと感を出したいアイテムの1つ。
シルク生地を使うことで「しっかりしている」「清潔感」などが出せるため、スーツへの需要が高いです。
ファッションのワンポイントや装飾として使われることの多いストールやスカーフ。
首元に巻くものなので、目につきやすいアイテムでもあります。
だからこそシルク生地でワンランク上を目指してみるのはいかがでしょうか?
こちらは真紅の色と光沢感から、見るだけで高級なアイテムだということが伝わりそうなストール。
いきなり洋服を高級にすることが難しいという人でも、こうしたストールから取り入れるのもオススメです。
光沢感を楽しめるスカーフこそ、シルク生地の特徴を最大限に活かせるアイテムではないでしょうか?
首元に巻けばそれだけでおしゃれですし、夏場なら紫外線からも守ってくれる便利アイテムです。
一緒に一度限りのウェディングドレスだからこそ、最高級のドレスを求める人も多いもの。
シルク生地で作られたドレスなら、高級感も上品さも、そして纏うオーラもバッチリではないでしょうか?
シンプルなデザインのウェディングドレスでも、シルク生地を使うことで上品な質感を楽しむことができます。
とろみのある素材と組み合わせると、花嫁に大人気の上品スタイルが出来上がるでしょう。
こちらは真珠のような光沢感を味わえるウェディングドレス。
美しいラインに仕上げることで、光沢感との相性もバッチリなドレスに仕上がりますね。
シルク素材の魅力を知ったら、実際にシルク生地でモノづくりがしたくなりますよね。
それでは最後に、YAMATOMIオススメのシルク生地をご紹介しましょう!
シルク100%で作られた柔らかで高級なシフォン生地となっており、ドレス作りに最適です。
上品な光沢と柔らかさを堪能できる、シルク100%の生地となっています。
上品な透け感のあるシルク100%オーガンジー素材で、ウェディングドレスに取り入れると素敵なドレスができること間違いなし!
光沢の綺麗なシルク100%のサテンです。しなやかでふわっとした質感が魅力の生地です。
コットン×シルクの交織ポプリンです。程よい透け感のある素材にシルクの上品な光沢感をプラス。エアリーで高級感のある表情が魅力です。
こちらは速乾性のあるリネン素材と混合し、自然派のアイテム作りにぴったりな生地となっています。
シルク生地は上品な光沢があり、昔から多くの人を惹きつけてきました。
現代でもシルクが使われているアイテムは、「ちょっとだけ、いつもより良いもの」として扱われていますよね。
シルクは取り扱い方に気をつければ、素敵なアイテムを作ったり、長く愛用したりできる素材です。
ぜひシルク生地を使って、いつもよりワンランク上のアイテムを作ってみてください!