ホーム > 【生地LABO】ジョーゼットってどんな生地?ジョーゼット生地の特徴や使い道からお手入れ方法を解説
2020.9.29
「柔らかくて高級感のある生地を使いたい」「パーティドレスのような、ふんわりと風になびく生地が欲しい」
そんな方は、ジョーゼット生地を検討してみてはいかがでしょうか?
さらりとした肌触りで、空気を含んだように柔らかくて軽やか。今回はそんなジョーゼット生地の特徴や使い道、そして長く使うためのお手入れ方法までをご紹介しましょう!
目次
ジョーゼット生地とは、タテ糸とヨコ糸に強撚糸(強く撚りをかけた糸)を使用して織った生地に、高熱をかけて練ることで縮ませ、シボを出した生地のことをいいます。
シボのある生地といえば「ちりめん」もありますよね。ジョーゼット生地はちりめん生地の一種ではあるのですが、和風テイストのちりめん生地とは異なり、薄くて軽い洋風テイストの生地になります。
ちなみに、正式名称は「ジョーゼット・クレープ」。なんだかフランスの高級なクレープ菓子をイメージできそうな名前ですが、実際に20世紀初頭のフランスで発祥した生地なんですよ。
ジョーゼット生地と一緒に紹介されることが多いのが、シースルー、つまり透け感のある生地です。
例えばよく似ているのが、オーガンジーやシフォン。
オーガンジー:特殊加工により、硬くシャリ感のある風合いに仕上げた平織物。 シフォン:極細のタテ糸とヨコ糸を使った平織物。仕上げに収縮加工をしないため、シボがない。
透け感のある生地の中でも、ジョーゼットはやや不透明な(透け感が少ない)部類に入りますね。
一見すると似ているようでも、実際に触ってみたり、光に透かしたりすることで違いがわかります。
参考生地:レース、シフォン、シースル!透け素材アイディアで春服作り♪
ではジョーゼット生地は、具体的にはどんな生地なのでしょうか?ここではジョーゼット生地の特徴、そして魅力についてご紹介しましょう!
ジョーゼット生地が他のシースルー生地と違うのは、何と言ってもシボ感!透けるほど薄くありながらも、シボがあることで高級に見せることができるのです。
シボの大きさにもぜひ注目してみてください。シボが大きな生地はカジュアル寄りで、凹凸のある手触りを楽しめます。シボが小さく細かい生地はフォーマル寄りで、なめらかな手触り。
高級感のある生地を使いたい場合には、シボが小さく細かいジョーゼット生地がオススメですよ。
細い糸を使っているため、薄くて透ける……いや、透けるほど薄いのもジョーゼット生地の特徴です。
あまりにも薄い生地はそれ単体でアパレルに使うと下着が見えてしまうのですが、ジョーゼット生地は薄すぎず、単体で使うことも可能です。何枚か重ねれば、下着が見えるのをしっかり防げますよ。
(シフォンなどの場合は、何枚か重ねると色のグラデーションは作れますが、透け感を完全には防げません)
またジョーゼット生地の透け感にはお上品さがあるのもポイントです。
ジョーゼット生地を持ってみると、ふんわりと軽いことがわかります。まるで空気をまとったような軽やかさで、春夏のアイテムにピッタリ!
生地自体もなめらかな手触りでとろみ感もあり、ふわっとしています。アパレルなら、揺れるスカートやワンピース、ドレスなどに使うことで、その魅力を最大限に引き出せるでしょう。
通気性も高いため、長袖ブラウスなどのトップスにしても暑苦しくなく、汗ばむ季節でも快適に着れますよ。
これは実際に触ってみないとわからないかもしれませんが、ジョーゼット生地には弾力があります。例えるなら「もちもち感」といったところでしょうか。
さすがにお餅とまではいきませんが、ギュッと握っても、開くと元の形に戻ります。そのため型崩れを気にせずに着れるのも魅力ですね。
この弾力の正体は、強撚糸を使った生地を収縮加工したことによるもの。収縮性を持たせると、バネのように弾力ができるのです。
ジョーゼット生地はデリケートな生地でもあります。特にコットンやシルク素材のものは傷みやすいため、大切に扱わないといけません。またポリエステル製でも、生地が薄い分耐久性は下がってしまいます。
ジョーゼット生地のアイテムを洗うときには、必ず手洗いまたはドライコースで優しく洗いましょう。洗濯機で洗うなら洗濯ネットに入れてください。可能であれば、毎回クリーニングに出した方が安心です。
また、熱に弱い性質を持っていますので、アイロンをかけるなら当て布をして低めの温度に設定してかけましょう。干した状態でスチームをかけてシワを伸ばすのもおすすめです。
最後に、普段から尖ったものなどに引っかからないように注意しましょう。引っかかると破れたタイツのように伝線してしまいます。
ジョーゼット生地のふんわりとした魅力から、主にレディースアパレルに使われることが多いです。
では、どんなアイテムにどんなデザインで使われているのかを実際に見てみましょう!
パーティードレスや発表会の衣装などには、華やかさを出すために華やかな生地を使うことが多いですよね。
ジョーゼット生地そのものの見た目は華やかではありませんが、ドレスや衣装に仕立てることで目を引く美しさに仕上がることがあるのです!
空気感をまとったストレートなシルエットで、つい、触ってみたくなるなめらかさ……。
ウェディング用のドレスもエレガントに仕上げてくれるのは、さすがジョーゼット生地ですね!
こちらはバレエ衣装にジョーゼット生地を使っています。
スカート部分のふんわり感を優しく出していますね★
スカートやワンピースなど、ゆらゆらと揺れるアパレルアイテムにもジョーゼット生地がオススメ。
ジョーゼット生地特有の空気をまとった軽やかさを、ぜひご堪能ください!
真っ白のジョーゼット生地にネイビーの差し色をして、上品なワンピースに仕上げています。
光に当たるとほんのり影が見える程度の透け感も、爽やかで涼しげです!
一見するとロングスカートに見える、ワイドパンツ。ジョーゼット生地を使えば、楽チンなパンツスタイルをきちんと感のあるスカートに見せることも可能です。
薄くて軽くて通気性が高いため、春夏用のブラウスにもよく使われています。
他の生地とは違った着心地・肌心地にうっとりするかもしれませんね。
ジョーゼット生地のとろみ感を利用して、フリルたっぷりのブラウスに★
きちんと感の中に女性らしさもあり、遊び心もあるという、贅沢な使い方ではないでしょうか。
柔らかさと軽やかさで、女性らしさを引き立たせるブラウスになっています!
もっと軽くて優しい雰囲気の生地を使いたいときは、シフォンジョーゼットを選んでみるといいでしょう。
ジョーゼット生地の切れ端を使って、アクセサリーやちょっとした小物を使ってみるのもいいかもしれません。
ジョーゼット生地にチュール生地を重ね、青からピンクに自然に変わるという画期的なアイデア!
チャームやキーホルダーとして持っているとおしゃれですね。
仕立てることはせず、布をそのまま垂らしてインテリアにするのもオススメ!
細長い生地を一枚持っているだけでも、パーティーや結婚式などで大活躍してくれそうですね。
……と、ここまでジョーゼット生地の特徴や使い道を説明したものの、実際に触ってみないことにはその生地の“良さ”ってわかりませんよね。
そこで、YAMTOMIオススメのジョーゼット生地をピックアップしました!
中にはサンプルを取り寄せられる生地もあるため、実際に見て、触って、ジョーゼット生地のシボ感や軽やかさを体験してみてください★
「エアリー」という名前の通り、ふんわりと軽い触り心地のジョーゼット生地です。繊細な表面と透け感が、上品なご令嬢のような雰囲気を漂わせていますね。
ラフな表面にすることでヴィンテージ感を出し、他とは違った「かっこよさ」を持つジョーゼット生地です。薄くても透けすぎないため、ブラウスやスカートにそのままお使いいただけます!
シフォン生地なのか、はたまたジョーゼット生地なのか?いえいえ、これは両方のいいとこ取りをした「シフォンジョーゼット」です!優しい雰囲気は、ドレスや衣装、ワンピースなどによく合いますよ。
生地表面にはまるで繊維が輝いているような光沢感があり、よりラグジュアリーなジョーゼット生地になっています。柔らかくぬめりがあり、トップスからワンピースまでお使いいただけますよ。
75d Wide Chiffon Georgette 75d 広幅シフォンジョーゼット
ふんわりと柔らかく、軽い触感が特徴のシフォンジョーゼット。広幅タイプなので、結婚式用のドレスや発表会用衣装など、布の面積が大きいアイテムにも使いやすいです!
がっしりとした生地もカッコイイけれど、女性ならばやっぱりエアリーで上品な生地に目が行くもの。
ジョーゼット生地には空気をまとったような軽やかさがあるため、ふんわりとした空気感をまといたいときに選びたい生地です。
ワンピースやスカート、ドレス……女性の胸を“キュン”とさせるアイテムを、ぜひジョーゼット生地で作ってみてください!