ホーム > 生地の防炎加工とはどのようなものか?
2019.10.10
よく目にする「防炎製品」「防炎物品」と書かれたシールのついている布製品。
生地の防炎加工というと、全く燃えない布になると思っている方が多いと思いますが
実際は燃えにくい、燃え広がりにくいというだけで燃えるというのを知っていますか?
生地の防炎加工とはどのようなものかを知っておきましょう。
目次
生地の防炎加工というと、全く燃えなくなるのかなと思ってしまいますが
実はそうではなく、あくまで「燃え拡がるのを遅らせる」加工ということになります。
しかし、防炎加工をしていない布製品の場合、火事などが起きるとあっというまに火が燃え広がり家中に火が行きわたってしまいます。完全に燃えないことはできなくても、防炎加工をしていれば燃え広がるのに少しでも時間がかかります。火事などでは数分の差で逃げ切れるかどうか、命に危険が及ぶかどうかが変わってきます。
火の大きさによっては防炎加工により自己鎮火することもあります。
不特定多数の人が出入りできる映画館やショッピングセンター、カフェやカラオケボックスなどの場所では防炎物品と呼ばれる、条件を満たしたカーテンやじゅうたんなどを設置しなければいけないことが義務付けられています。
不特定多数のたくさんの人々が出入りする場所では、万が一火災が起きた際にできるだけ多くの人を火事から守るため防炎加工された布製品を使用するよう義務付けています。
「難燃品」と呼ばれる、もともと燃えにくい性質の生地もあります。糸の時点で難燃剤を入れることで燃えにくくした生地のことです。しかし、生地が完成したあとからその布を防炎加工することも可能です。
基本的に、防炎加工は、仕立てる前の反物の状態で行います。
防炎加工を行っている工場に依頼し行います。
たとえば、綿100%の生地の場合、防炎加工と撥水加工を同時に施すことも可能ですが、すでに撥水加工など表面にコーティング加工がされている生地に対し防炎加工をすることは難しい場合もあります。
どのような生地にも防炎加工ができるわけではありません。綿100%の生地など、天然素材は防炎加工が可能です。また、ポリエステル素材(80%以上)も防炎加工が可能です。
しかし、ナイロン・アセテート・毛足の長いファー・ボア素材には防炎加工ができません。
さらに、以下のようなものには防炎加工ができません
防炎加工をすることで、縮んでしまったり、変色してしまったりすることがあります。
特に綿・麻素材は縮みやすいと言われていますし、もともとなにかしらの表面加工をしている場合には変色することもあります。
さらに、防炎加工した生地を長期間保管していると、状態によっては湿気により変色することもありますので、すぐに仕立てて使用するなど、1ヶ月程度をめどに出荷することをおすすめしています。
それでは、ここで防炎加工がされたおすすめの生地を2つご紹介します。
まずはエスパー防炎加工品【ポリエステル防炎サテン】(品番: fkF2700)
装飾用や旗にオススメの生地で資材やインテリアにお使い頂けます。もちろん消防庁登録がされているのでその性能は安心!光沢があるので様々な場面で使い勝手がよさそうですよね。
続いては、アーネスト防炎加工品【ポリエステル防炎ツイル】(品番: fkF2600)
こちらも資材やインテリアにお使いいただけるのはもちろん、帯電防止加工もされているので様々な場面で活躍してくれそう!
見た目には普通の生地と変わらない防炎加工、ぜひ一度手に取ってみてくださいね!