ホーム > 世界中で愛されるベルベット アゲハラベルベットとは?
2019.3.28
「ベルベット」という生地をご存知ですか?
あまり聞いたことがないな……という方、「ビロード」という呼称なら聞いたことがあるかもしれませんね。実は昔、「ベルベット」は王侯貴族たちにしか楽しめなかった生地だったんです。
今回はそんな「ベルベット」を、独自の織技術と高度な加工技術を駆使し、さまざまな方にさまざまな用途で利用していただけるよう、美しい現代の布地として織り上げた「アゲハラベルベット」の魅力にせまっていきましょう!
まずは「ベルベット」とは何かを理解しましょう。
パイル織物のひとつで、昔は「ビロード」とも呼ばれていた生地です。
綿・絹・毛などで織られており、表面に短い毛羽を出した、柔らかく光沢のある織物です。上品な印象のため、フォーマル・ドレスやカーテンなどにも多く使用されてきました。
英語では「velvet」と書きますが、日本語の「ビロード」の由来となったのは。ポルトガル語の「veludo」もしくは、スペイン語の「velludo」が由来だと言われています。南蛮貿易の頃に日本に入ってきたために、昔は「ビロード」と呼ばれることが多かったんですね。
それでは、アゲハラベルベットにはどのような特徴があるのでしょうか?
アゲハラベルベットは、それまで貴族しか使用しないイメージだった「ベルベット」を、独自の織技術と高度な加工技術を駆使することで、多くの用途で利用できるよう、織り上げました。
その結果、ファッションやインテリア、資材などに幅広く利用する提案を行なっています。また、用途だけでなく季節やシーンに合わせ、様々な生地を製造。要望すれば、用途に合わせて謹製することも可能です。
世界中の港で、また製品の箱などでも見かけるこのロゴマークは、世界一のベルベットメーカーであることの誇りとブランドの証です。
お客様に喜んでもらえるようにという願いを込め、厳しいプロの眼によるチェックを経たのちに一巻き一巻き丁寧に手作業で巻かれた生地を納め、「アゲハラベルベット」は世界に羽ばたいています。
そんな「アゲハラベルベット」ですが、どのような種類があるのでしょうか。
たとえば、こちらはニット感覚で使えるシャーリングベルベット。
ドレスやカーテンといった普段使いには向かないイメージのあったベルベットですが、アゲハラベルベットは普段着への提案も積極的に行います。
これもベルベット……?!なんだかちょっと意外ですがこちらももちろんベルベットで、オパール加工を施したシースルータイプもの。
防炎加工が施されているので、カーテンにも安心して利用することができます。光が透過すると宝石のように輝くんです。
アゲハラベルベットは、きめ細かさと吸湿性を併せ持つためジュエリーの飾り付けなどディスプレイ用途として利用するのにもおすすめ。どのようなディスプレイをしたいのかによって、さまざまな装飾のための加工が可能なのです。
また、立体的な織布の特性を生かして、ラッピング材や、コンピュータのハードディスクのポリシング材としても活躍するなど、その用途は想像以上に幅広いのです。
アゲハラベルベットでは「VELVET–FUNCTION」とし、10の特色を掲げています。
①遮光性……パイルの密度と毛足の長さによって光を遮ることができます。
②研削性……細かいパイルの毛先で、細かいスジをラビングすることが可能です。
③研磨性……高密度で細いパイルの先端により鏡面などデリケートな面を研磨します。
④吸音性……細かく密度の高いパイルが音を吸収、共鳴の防止に役立ちます。
⑤緩衝性……高密度のパイルがクッションとなり、衝撃を吸収します。
⑥保温性……密度の高いパイルが空気を包み込み、高い保温性を発揮します。
⑦搬送性……柔らかいパイルが適度な摩擦力を生み、薄い紙などのスリップ防止に役立ちます。
⑧吸塵性……細かく高密度のパイルが微少な塵も取り除きます。
⑨放熱性……驚異的な表面積が熱を放出します。
⑩濾過性……高密度のパイルがフィルターとなります。
……こんなにも特色があるなんてちょっと意外ですね。これらの特色を生かし、新しい用途へ相談や開発にも応じてくれるのだそう。
アゲハラベルベットを製造する揚原織物工業株式会社は昭和9年創業。最先端の技術と伝統に裏打ちされたアゲハラベルベットの生地は、世界中のブランドメーカーに支持されてきました。
アゲハラベルベットの生地は歴史と伝統、そして格式の高さはそのままに、これからもあっと驚くような、さまざまな用途で使用されるのではないでしょうか。