ホーム > 【生地LABO】ナイロンってどんな生地?ナイロンの特徴とメリット・デメリットについて解説
2019.1.22
洋服などの布生地として使われることが多いナイロン。
ファブリック製品のタグにもよく「ナイロン○%」などの表示を見かけますよね。
しかし、実際のところナイロンって言われても「どんな素材?」と疑問に思う人も多いですよね。
そこで本記事では、ナイロンは何からできているのか、生地の特徴から、ナイロン生地のメリット・デメリットについてまとめました!
・ナイロンってそもそも何でできてるの? ・どんなアイテムに使うのが正解? ・どうやってお手入れすれば良い?
など、今まで頭の中が「???」だった人も、この記事を読めばナイロン素材に詳しくなるでしょう!
いやいや、ナイロン素材についての記事よりもナイロン生地を沢山見てみたい
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目次
まずは「ナイロン」という素材の特徴をまとめました。
原料や主な特徴、そして他の化学繊維との違いも解説します。
まずは繊維には「天然繊維」「合成繊維」「再生繊維」の3つの種類があります。
天然繊維は自然の植物などから作られる繊維で、合成繊維というのは、石油などを原料として人工的に合成される繊維のこと。
一方で再生繊維とは、人工の木材パルプなどを使用して作られた繊維なのですが、天然素材で土に還るという特徴があります。
このうち、ナイロンは石油を原料としているので合成繊維に分類されます。
ポリマーだったり、石油化学製品であるアジピン酸とヘキサメチレンジアミンを重合して作られるのです。
また、ナイロンはポリアミド合成樹脂の種類の1つでもあるため「ポリアミド」と呼ばれることも。
服飾では「ナイロン」の表記が多いですが、資材などでは「ポリアミド」と表記されるものもあるため、同じ原料だと考えても良いでしょう。
そんな化学から生まれた合成繊維であるナイロンの主な特徴は4つあります。
・耐久性が高い ・熱に弱い ・弾力がある ・吸湿性が低い
まずは何と言っても耐久性が高いこと。
引っ張っても簡単には破けませんし、摩擦を起こしても表面がすべすべしているためほとんど傷みません。
ただ熱に弱いのも大きな特徴の1つで、熱に当てることでビニールのように溶けてしまうのが玉に瑕。
次に弾力性ですが、引っ張ると元に戻ろうとする力が強く、それがナイロンの頑丈性を高めています。
そのため、型崩れしにくいという点もあるんですね。
実はナイロンは雨合羽に使われることもありますが、それは吸湿性の低さ、つまり湿気を寄せ付けない、水をはじくという特徴を活かせるためです。
ナイロンは総合して耐久性が高い生地ですが、熱という弱点もあれば、衣服の中で蒸れるという欠点も。
両極端な素材とも言えるため、扱い方は工夫したいところです。
世界で最も生産量の多い合成繊維といえばポリエステル!
そしてその次にナイロンと続きます。
しかし、実際のところポリエステルとナイロンは同じ合成繊維に分類されますし、何が違うのかわからない人も多いのではないでしょうか?
まずナイロンはポリアミド樹脂の種類であるのに対し、ポリエステルはPET(ポリエチレンテレフタート)やPBT(ポリブチレンテレフタート)などの種類があり、それぞれ添加されているものが違います。
どちらも洋服や工業品などの用途に使われますが、違いを比較するなら強度や吸水性、吸湿性、速乾性、耐熱性、摩擦に強いか、型崩れしにくいかなどの違いを見ると良いでしょう。
例えば
吸湿性:ナイロン<ポリエステル 吸水性:ナイロン>ポリエステル 強度:ナイロン>ポリエステル
となっているのです。
ナイロン製品とポリエステル製品を手にとって見比べてみると、いろいろな違いがよくわかるでしょう。
では、そんなナイロン素材をファブリック製品として作ったとき、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
メリットを3つとデメリットを2つご紹介します。
まずナイロン生地は、表面がなめらかになっているため滑りやすく、摩擦に強いという特徴があります。
また繊維同士が強く結合されているため、強く引っ張っても破れにくく、型崩れしにくいのです。
そのため、ナイロン生地はそのまま洗濯機に入れて何度も洗濯できますし、何回でも着回しても大丈夫!
ずっと長持ちしやすい生地であるため、長く使いたいアイテムに向いているでしょう。
雨合羽もナイロン生地で作られているものが多いです。
通常の衣服は吸湿性を高くすることで、体の表面に出ている水蒸気を吸い取ってくれますが、ナイロン生地の場合は吸湿性が低いのが特徴。
一見デメリットのように見えますが、この特徴はまさに雨合羽にピッタリ!
水をはじき中への侵入も許さないため、雨風に強く、雨合羽を含めアウター全般の生地にも幅広く使えます。
布製品って実は天敵が多く、薬品や海水につけると変色しやすいですし、油が着くと固まりやすく、虫食いやカビなどの心配もしなければいけません。
しかしナイロン生地なら、薬品や海水など多少の刺激を与えても何の変化もなく、合成繊維なので虫のエサにもなりませんしカビも生えません。
つまり、他の布製品が苦手とする天敵に、ナイロン生地は勝つことができるのです。
ナイロンはとても頑丈な素材であることがわかりますね。
しかし、そんなナイロン生地にもどうしても苦手なものがあります。それは熱です。
熱に弱いため、日光に当てて干すと黄ばみやすく、乾燥機にかけると簡単に変形してしまいます。
早く乾燥させたくても乾燥機は使えず、干す場所を間違えると変色してしまうことに注意しなければいけません。
また、ガスコンロやライターなどの火器の近くでも注意しましょう。
ナイロン素材のデメリットには、見た目が安っぽくなってしまうことも挙げられます。
光沢感のある素材ですが、それはシルクのような上品なものではなく、どちらかというとビニールに近い光沢感であるため、どうしても安っぽい印象を与えてしまうんですね。
しかし、気取らずカジュアルな装いをしたいときには安っぽさも気にならなくなるのでしょう。
また、最近では製法によって安っぽくないナイロン生地も増えてきているため、あなた自身の目で判断してみてください!
続いてナイロン生地が使われているアイテムをご紹介しましょう!
ナイロン素材の活用は幅広く、洋服、小物、インテリア用品などさまざまです。
しかも洋服の中でもトップス、ボトムス、アウターなど細かく分ければたくさんありますよ。
ナイロンといえば丈夫なアウターの素材になることが多く
雨風を凌いでくれる便利なアイテムを作ることができます。
さらに、染色もしやすい生地なので、最近ではいろいろな種類のデザインが出ており
おしゃれ度も高いんですよ。
それでは、ナイロン生地を使ったアウターをご紹介しましょう★
こちらはモダンでおしゃれなデザインのナイロンジャケット。
いわゆる、巷で言われている「シャカシャカしたジャケット」のひとつですね。
生地自体は薄くても保温性があり、動きやすいので
冬のアウトドアやスポーツをするときに着て行きたい一枚です。
2018年の秋冬には、このようにゆったりとしたデザインのナイロンパーカーが流行しました。
私たちが普段から知っているようなパーカーと手触りも着心地も異なり
新しいファッションの形が登場したのです。
フード付きで袖口の大きさも調節できるようになっているので
外出先で突然雨が降っても心配いらないのがいいですね。
中に綿を入れれば、ちょっと厚手のナイロンジャケットにすることができます。
綿を入れることで保温性が高まりますし、北部に住む人にとってはありがたい一枚になるでしょう。
もちろんスポーツにも向いています。
ナイロン素材が使われたバッグも毎年新作が登場しています。
安っぽいイメージがありますが、そのイメージをもたれないようなおしゃれなデザインのものや、あえて「安さ」「手軽さ」を売りに出すカジュアルなものもありますよ。
それでは、ナイロン製のカジュアルなバッグをご紹介しましょう。
おしゃれなテイストのデザインで、ちょっとお高く見えるこのバッグもナイロン製!
高く見えてもナイロン素材自体はそこまで高価じゃないので、カジュアルなシーンでも思い切り使えるし、お得感もありますよね。
2018年にブームとなった、身に付けるタイプのバッグもナイロン製のものがたくさんあります。
雨に濡れても大丈夫ですし、型崩れしないので普段使いにぴったりです!
このスタイルなら両手が空いてとても便利ですよ。
最近はジャージのようでジャージじゃない、ナイロンパンツもよく見かけるようになりました。
とてもカジュアルで、着方によっては安っぽく見えてしまうナイロンパンツですが、おしゃれ上級者が着るとかっこよく見えるのです。
ちょっと難しいけどコツを掴めばおしゃれになる、そんなナイロンパンツをご紹介しましょう。
ビニールのような光沢感も、ナイロンパンツにすることで不思議とおしゃれに見せることができます。
色を染めたときに綺麗に発色するので、カラフルなラインナップを展開してもいいですね。
ナイロンパンツの中には、このように少しゆるいスキニー感のあるシルエットのものもありますよ。
ナイロンは伸縮性に欠けますが、他の繊維と混ぜることで伸縮性を引き出すことができ、イージー感もあります。
カジュアルだけど崩れすぎないファッションにいかがですか?
ナイロンの頑丈性を生かした小物にすることで、その小物を長く愛用することができます。
安っぽすぎず、高価すぎず、普段使いできそうなナイロン製の小物アイテムをご紹介しましょう。
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ダイソーや無印良品などに、ナイロンメッシュケースというアイテムがあるのをご存知ですか?
普通のメッシュケースに見えますが、ナイロン製なのでやや硬めにできており、頑丈なのです。
大切なアイテムを入れるために1ついかがでしょうか。
時計のストラップの部分がナイロン製になっているナイロンストラップにも注目です!
金属アレルギーの人はもちろん、梅雨時期のジメジメ感が苦手な人にもナイロンストラップをオススメします。
カジュアルで丈夫、そして手首の不快感が少ないのが特徴です。
耐久性があり、洗濯機でも洗えるナイロン生地。
しかし、それでも布製品は消耗品なので、ある程度のお手入れは必要です。
まず、洗濯は普通の洗剤で洗ってもOK。
しかしお気に入りのものや大切にしたいアイテムである場合、おしゃれ着洗剤で洗浄力を弱めて洗いましょう。
日光で黄ばんでしまわないように日陰に干します。
アイロンをかける際は必ず90〜110度の低温で、面倒がらずしっかり当て布を使ってかけます。
どんなに型崩れしないナイロン生地でも、熱が加わると簡単に変形するため、熱にだけは細心の注意を!
また、洋服の保管に防虫カバーを使っている人もいるかもしれません。
ナイロンは防虫カバーが原因で黄ばんでしまうこともあるので注意!
ナイロン自体が虫にやられない合成繊維なので、虫対策は不要です。
防虫カバーと離して保管しておきましょう。
最後に、YAMATOMIオススメのナイロン生地をまとめました。
幅広い用途にどんどん活用してみてください!
ナイロン生地ばっかりを集めたページですので
是非ご覧ください!!
また、生地問屋YAMATOMIの検索方法では、ナイロン素材×様々な条件で組み合わせができますので
合わせてご利用頂ければと思います★