ホーム > 【小ロット生産LABO】商用利用ができる生地とできない生地について調べてみた
2018.12.20
キャラクターものの生地や、素敵な柄の布など、みかけると自分のブランドイメージに近いものであればあるほどに作品へのインスピレーションが湧いて来たり、売れそうな商品が作れそうな気がしてきますよね!
しかし気になるのが「商用利用が可能なのかどうか。」生地によっては、個人で楽しむ分には問題がないけれど、その生地を使用して作った作品を販売するなどの『商用利用』が禁止されているものもあります。
そこで今回は、商用利用可能な生地と商用利用不可の生地について解説致します!
まずは商用利用の正しい定義をおさらいしておきましょう。「利益を得る目的で生地を使うこと」がその定義となります。
たとえばキャラクターものの生地を布屋さんで購入し、お子様や自分が使用するバッグや巾着などを作成した場合には「商用利用」にはなりません。
しかし、キャラクターものの生地を使用して作成したグッズやアパレル衣類などをバザーや自分の店、委託販売、さらにminnneなどのインターネット販売をするなど、その布を使用した商品により利益を得た場合には、「商用利用」となります。厳しい例としてはディズニーの生地などが顕著ですね。
キャラクターに限らず、独自のデザインや模様が施された生地についても「商用利用NG」の場合があります。
商用利用してたくさんハンドメイド作家さんがその生地を仕入れてくれれば生地がたくさん売れて互いにメリットがあるのでは?なんて感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこには問題が2つあります。
①本来支払われるべきキャラクターに対するロイヤリティが支払われないという問題
②「正規品と紛らわしい」と言う問題
①について、キャラクターを利用してグッズを作ったりなど、何か利益を得る場合には必ずそのキャラクターの著作権に対し売上の「○%」と定められたロイヤリティを支払う必要があります。しかし生地の商用利用の場合にはそういったことができない恐れが多く、また個人間で契約を締結することも現実的ではないことからそもそも禁止されていることが多いのです。
さらに②については、たとえばマリメッコの生地を使ってトートバッグを制作し販売した場合、それがマリメッコの正規品なのか、ハンドメイド作家さんによるオリジナル作品なのか、購入したいと考えている方には見分けがつかず、場合によっては「パチモンを販売している」といったことにもなりかねません。もちろん、良いものであれば問題ないこともあるかもしれませんが、デザインに問題があったり他のブランドの生地と混ぜて使用するなど、そのブランドを毀損する恐れもありますので、自社ブランドを守る目的でも禁止しています。
とはいえ、全てのキャラクター・デザイン・ブランドものの生地が「商用利用NG」というわけではありません。そのため、自分が作品作り・そして販売目的で使用したいと思った場合には、購入前にその生地が商用利用可能かどうかを確認しておきたいですよね。
商用利用の可否についてはどのように確認すべきなのでしょうか?基本的には生地の「耳」の部分で確認することができます。
①「商用利用不可」「製品化販売禁止」と書かれている
②著作権マーク(「©」や「®」)が記載されている
ものについては商用利用ができない生地だと判断できます。
人気のmarimekko(マリメッコ)などの海外ブランドなどは、「商用利用不可」という記載はないものの、©が記載されていますので注意しましょう。
場合によっては生地の「耳」ではなく、商品札に記載されていたり、メーカーとしてNGのため生地販売店でポスター等で注意書きがされていることもありますので、不安な場合は購入時に店員さんに確認してみることをおすすめします。
場合によっては、「条件付き」で商用利用が認められている場合があります。この「条件付き」とはどのようなことなのでしょうか……?
①「○○社の生地を使用して制作しています」と個人の制作物であることを明記すればOK
②国内のみであれば商用利用がOK
このように、条件をクリアしていれば商用利用をしても良いものもあります。多くの場合、布の型番ごとというよりは、メーカーごとに定めていることがほとんどですので、気になるメーカーがある場合にはチェックしておきましょう。