ホーム > 【素材LABO】人工皮革と合皮の違いとそれぞれの魅力とは!?
2018.12.6
皮の代わりに使われることの多い、人工皮革と合皮。でもそれぞれ実は種類が違ってそれぞれ魅力があるんです!違いや使い分け方、そしてそれぞれの魅力について見ていきましょう!
いわゆる「レザー」と呼ばれる、「人工皮革」や「合成皮革」(合皮)、どちらも同じものだと思っていた方もいらっしゃるかもしれません。実は、「人工皮革」と「合成皮革」は大きく異なります。家庭用品品質表示法では以下のように定義分けされています。
・人工皮革:生地のベースとなる素材に『特殊不織布』を用いたもの。
・合成皮革:生地のベースとなる素材に『特殊不織布』以外のものを用いたもの。
「人工皮革」や「合成皮革」はそれぞれ、生地のベースとなる素材に樹脂を浸み込ませていたり、表面に特殊なコーティングをしたりして、表面に本革に似せた型押しなどを行ないますが、そのベースとなる素材の違いなのですね!
「人工皮革」や「合成皮革」の用途としては、靴やカバン、お財布といった革製品の中でも気軽に使用する目的のものに使用されることが多いですね。本革ではなく「人工皮革」や「合成皮革」を使用することで、高級感を出しつつもお手頃な価格での販売が叶います。
それではさっそく、それぞれの違いについて見ていきましょう。
「人工皮革」は機能と構造それぞれを人工的に本革に似せて再現したものです。風合いも本革に似せていますので、触った感触も本革に近いのが特徴です。天然皮革のように起毛したスエード加工を施しているものもあります。
作り方としてはベースとなる布に合成樹脂を染み込ませて加工します。その後、上からさらに別の合成樹脂を塗ることで本革に似せて加工していきます。
メリットとしてはモノによってはほとんど本革と見分けがつかないほど完成度が高いのが特徴です。ベースとなる布はポリウレタンを使っていることが多く、また上から塗る合成樹脂にはポリウレタンやポリ塩化ビニールがよく使用されるため、耐水性に優れているもの使い勝手が良いポイントでしょう。そのため靴や衣服などに多く使われることが多いですね。
しかし、一方でデメリットとして、合成皮革よりも価格が高くなってしまうため、広い面積で使用するのはなかなか難しいということがあります。
続いては「合成皮革」です。「人工皮革」と異なる点としては、ベースとなる布にナイロンやポリエステル生地などを使い、その上からポリウレタンなどの樹脂層をコーティングして型押しをすることで、本革に似せています。
ベースとなる布には編み物や織物をベースとしたものが多いため、耐水性はあまりありませんが、フィット感があり、人工皮革よりもグリップ力に優れています。表面のシワは、本革に似せるために人為的に作り出したものです。
人工皮革より安価なため大量生産にも使用しやすいのが特徴です。
しかし、やはり本革や「人工皮革」と比べると安っぽさやビニールっぽさが目立ってしまうため、高級感を出したい場合などには不向きと言えるでしょう。
人造皮革や合成皮革では、生地のベースとなる素材の上からポリウレタン樹脂や「ポリウレタン・コーティング」という本革に似せる加工を施します。
ここで使用されている「ポリウレタン」という素材は、空気中の水分や熱、紫外線、あるいは手の皮脂などが付着することで少しずつ表面が分解されてしまいます。できるだけ長持ちさせたい場合にはお手入れを丁寧にすることで多少はキレイに保つことが可能ですが、やはり本革と比べるとどうしても経年劣化を防ぐことが難しく、使用しているうちに表面が剥がれてしまったり、ペタペタとくっついてしまった時点で「寿命」「買い替え時」ということになります。
それでは、「人工皮革」や「合成皮革」のお手入れ方法をご紹介します。
本革よりも比較的手入れがしやすいのが特徴です。ドライクリーニングを検討する方もいますが、硬化してしまうリスクが高いので水洗いを推奨します。
洗濯OKと記載されていても丸洗いは避け、ぬるま湯で濡らしたタオルを固く絞って拭いてあげるのがおすすめです。どうしても汚れが落ちない場合にはぬるま湯にデリケート衣類用洗剤を溶かしたもので優しくふき取りましょう。
さらに、「ポリウレタン」などの科学繊維を用いていることもあり、湿気や温度にとても弱いということを覚えておきたいです。雨などで濡れたときには、水をこまめに拭き取り、衣類であれば着用後は陰干しでしっかりと乾燥するようにしましょう。
さらに、暖房器具の近くに置いたり、直射日光が当たる場所へ長時間さらしたり、あるいは直接アイロンをかけることはNG。表面にコーティング加工した樹脂が溶けだしてしまいます。
また、ビニール袋に入れたまま保管しないこと、ドライクリーニングに出す場合には硬化してしまったりPVC部分が膨張してしまわないか調べてから出すように気を付けましょう。
そんな「人工皮革と合皮」は生地問屋YAMATOMIでもお取り扱いしております!
いくつかラインナップをご紹介いたします!
まずは人工皮革のこちらから!
スウェード風の風合いが汎用性が高いですよね!
クールモダンなエンボスレザー調ソフトクロスです。ポリエステルなのでコスパが良く、インテリアやカバン、アウターなどにご活用いただけます!
続いて、「品番: mawindomiru/品名:ウィンドミル人工皮革」
マイクロファイバーの技術であり、0.1デシックス級の超極細繊維を立体的に絡み合わているのがポイントです!
続いて、「品番: majyorikafu/品名:ジョリーカーフ人工皮革」
つるっとしており、お手入れもしやすいのが特徴です。
最後にこちら!「品番: masyaredo/品名:シャレード人工皮革」
まるで本物のような押し型が特徴ですよね!
続いては合成皮革です!
天然革では再現できない、カラフルなカラーバリエーションが魅力です!
プリント柄とは別にエンボス加工後さらにプリントを重ねることにより、表情に深見をだしています!
続いて、「品番:s2GUARDMANPRO/品名:ガードマン・プロ」
ペットの引っ掻きや次亜塩素酸ナトリウム・アルコールに強い、安心のメンテナンス性が特長の合成皮革です。
パッと見には合成皮革には見えないかもしれませんね!
少しビニール感があるのが特徴です!