ホーム > おすすめの「天日干し生地」5選! 手仕事でつくるナチュラルな風合い★
2023.9.12
気持ちの良い晴れの日に外で干した洗濯物は太陽の光をたくさん浴びて、自然のエネルギーを使って乾きます。
そして乾いた洗濯物は、風合いが柔らかくなっていたり、太陽の匂いがしたりして、なんだか嬉しい気持ちになりますよね。
テキスタイルの世界でも「天日干し生地」という、太陽や自然のエネルギーをたくさん吸収し、ナチュラルな風合いが素敵な生地があるのです。
今回は天日干し生地の特徴や魅力、そして生地問屋YAMATOMIでおすすめの天日干し生地をご紹介します!
⚫︎リネンやコットンに限らず、ナチュラルな風合いの生地を探している
⚫︎天日干し生地のメリットやどんな生地があるのかについて詳しく知りたい
⚫︎SDGsやサステナブルをモノづくりに取り入れようと思っている
という人は本記事を要チェックです★
目次
「天日干し」とは、布製品や布団、毛布などを直接日光に当てて干すことを言います。
太陽の光に当たるようにして干すことで内部の湿気を飛ばし、布団などの場合はカビやダニの繁殖を抑えることができます。
太陽の匂いもして気持ちの良い天日干しですが、どんな生地でも天日干しして良い、または長時間天日干しした方が良い、というわけではありません。
生地によっては日光により黄変や劣化してしまう素材もありますし、長時間日光にさらされ続けることでダメージを受けて、アイテムの寿命が縮んでしまうこともあります。
そのため生地の中には陰干し(日陰で干すこと)が推奨されているものも多いです。
天日干しは、その素材が持つ特性を理解し、適切な時間内で干すのが大切なポイントなんですね。
実は天日干しの魅力を最大限に活かしたテキスタイル「天日干し生地」もあります。
通常の生地は、「染色→洗いにかける→機械で乾燥」という流れで作られていますが、天日干し生地は手作業で染色され、太陽光や自然の風で乾燥させています。
その工程から名前を取って「Sunny Dried(サニードライ)」と呼ばれることもありますよ。
そんな天日干し生地の特徴を挙げるとすれば、次の3つです。
天日干し生地は、染色の段階から経験を積んだ職人の手によって丁寧に作られています。
機械を使えば短時間かつ低コストで大量に生産することができますが、それでもやはり、人の手仕事によって作られたモノとは、どうしても風合いや奥深さが違うものです。
また自然の日光と風を利用するため、その日の天候や風の強さによって天日干し生地の仕上がりが左右されます。
より良い生地を作り上げるためには、長年の経験を持つ職人の判断が必要とされるときもあるんですよ。
天日干し生地には、機械的な圧力や張力は加えません。
太陽光と風、つまり自然のエネルギーを100%活用して作られているのです。
日本の気候は日々移り変わり、気温や湿度、風速、天気などがまったく同じ日は1つとして無いかもしれません。
そんな移りゆく気候の中で自然のエネルギーを使うことは効率が悪いとも言えますが、逆に1つとしてまったく同じ天日干し生地は無い、ということでもあります。
【天日干し“風”の生地もあるので注意!】
洗いっぱなしの風合いにする「ワッシャー加工」により、天日干しのような風合いを作ることができます。
しかしこれは厳密には加工生地であり、手仕事で行う「天日干し生地」とは異なります。
天日干し生地って実は環境と人に優しい、サステナブルな生地でもあります。
染色から洗い、乾燥の段階で機械を使わないため、電力や電力に必要となるエネルギーをほとんど消費しません。
さらに職人を必要とするため、そこに雇用が生まれ、人材育成も活発になります。
もちろん1枚の天日干し生地を作るための労力がかかる分、価格が高くなることもありますが、長く使い続けることができれば、コストパフォーマンスは決して悪くありません。
天日干し生地を手に取ることは、私たちの消費行動を見直す良いきっかけになるのではないでしょうか。
天日干し生地は職人が手間暇かけて作っているSDGsな生地。
特徴を聞いただけでも十分素敵な生地であることが伝わっているかと思いますが、天日干し生地の魅力はそれだけではありません。
もっと具体的に天日干し生地の魅力を具体的に見ていきましょう!
天日干し生地は機械を使って均一化しないため、素材本来の風合いを100%感じられます。
綿なら綿の柔らかさ、麻は麻のシャリ感……といった具合ですね。
天日干し生地は素材の種類や性質だけでなく、さらには織り方によって、仕上がったときの手触りや肌触り、風合いが異なります。
さらに同じ素材を使っていても、手仕事ゆえに色味やシワの不均一性が生まれることも。
人間が手仕事でつくるため、どれ1つとしてまったく同じ生地はありません。
1枚1枚が異なる表情を持っているため、どんな天日干し生地と出会えるのか、一期一会を楽しんでみてください!
近年、男女問わず人気の「ナチュラルテイスト」とは、飾り気のない自然な雰囲気のこと。
天日干し生地はまさに自然に作られた生地で、アイテムに仕立てるとナチュラルテイストに仕上がるのが魅力です。
天日干し生地はいわゆる「洗いざらし感」のある生地ですが、この「洗いざらし感」までもがデザインの一部であるとも言えます。
さらに、乾燥中に風をしっかり通すことで繊維の間に空間が生まれ、通気性が良くなります。
すると蒸れにくくなるので、春夏のアイテムにぴったり★
衣類やバッグ、帽子などの小物、インテリア雑貨などに人気ですよ。
天日干し生地の肌なじみの良い着用感は、何度も繰り返し着たくなるような引力があります。
そして使えば使うほど柔らかくなったり、新たなシワができたり、そこに愛着が沸いたり……。
使い込むほどに味わいが増していくのも天日干し生地の魅力です。
トレンド感のあるアイテムは日々登場していますが、トレンドを追うには時間もお金もかかるもの。
時代や流行に左右されないスタンダードなアイテムに天日干し生地を活用することで、長年愛用でき、ひいてはサステナビリティにも繋がります。
ナチュラルな風合いが魅力の天日干し生地ですが、いくつかデメリットがあります。
注意点をご理解のうえ、上手に活用していきましょう!
※天日干し生地の注意事項
1.天日乾燥なので生地の両耳が捲き込まれている場合があります。
2.窯毎に色ブレがある場合がありますので大量の裁断時には十分ご注意下さい。
3.反違い裁断、縫製はしないで下さい。
4.残留していた染料により、汚染する可能性があります。
5.素材によってアタリしわが強く出ることがあります。
6.生地によってはシワ感の強い箇所、弱い箇所などあり、均一ではありません。
7.生地によって仕上げ巾にバラつきがでることがあります。
生地問屋YAMATOMIでおすすめの天日干し生地をご紹介します!
リップ素材を天日干しすることで表面感を出し、サラッと快適な着心地を実現。 ポコポコした表面がおしゃれですね!
さらにシワにもなりにくいイージーケア素材のため、シャツやワンピースなどにもおすすめです。
コーデュラナイロン 4WAY ストレッチ 天日干しワッシャー
ナイロンの7倍もの強度を持つコーデュラ素材のハイブリッド素材!タテヨコによく伸びるストレッチ性で、トップスにもパンツにもストレスフリーです。
鞄のイメージが強いコーデュラを明るい色展開でカジュアル使い出来るようにアレンジされています。
あらく斜めに織った雲斎織で、独特の表面感があります。無骨でかっこいいイメージは男性にも★
小さな窯で少量ずつ揉みこむように染色し、天日乾燥することでナチュラルな風合いを引き出しました。
とてもナチュラルな素材をお探しの方は、リネン100%ツイルの天日干し生地がおすすめ!
天日干しならではのムラ感やシワで表面感を出しているので、 ジャケットやボトム、バッグなど用尺の多いアイテムにしていただくと、より風合いの良さを感じていただけます!
CO2の吸水力が高く育成に大量の水や防虫剤を必要とせず、サスティナブルな植物のヘンプを使った天日干し生地。
丈夫で軽く通気性もいいので、シャツや小物使いにも最適です!SDGsなアイテム作りにいかがでしょうか?
★天日干し風の生地も多数ご用意しています★
「天日で干したかのようにふくらみのある天日干し生地 特集」
機械化が進む現代だからこそ「手仕事」で作られたモノに価値が生まれるようになりました。
今回紹介した天日干し生地のナチュラル感は目に見える魅力の1つですが、その背景には、職人の手仕事や自然のエネルギーなど、目に見えない魅力もたくさん。
モノを選び、買う行為は、ストーリーを選び、そのストーリーと共に生きる選択でもあります。
おしゃれでサステナブルな天日干し生地を通して、「手仕事」の価値をもう一度見つめ直してみませんか。