ホーム > ウールのチクチクがかゆい!その原因と6つの解消法とは?
2023.1.23
冬ファッションの楽しみの1つでもある、ウール素材のおしゃれアイテム。セーターやコート、パンツ、さらにスーツまで、ウールが使われたアイテムは暖かく、見た目にもぬくもりがあり、冬には欠かせません。
しかし難点なのが、チクチクする製品もあること。例えば首元や股の部分などは肌と布が触れ合いやすい部分であり、チクチクしてかゆくなった経験がある人も多いのではないでしょうか?
ただその一方で、チクチクしにくいウール製品もあります。その違いも気になりますよね。
そこで本記事では、ウールがチクチクする原因と対策を徹底解説!またYAMATOMIオススメのかゆくなりにくいウール素材も合わせてご紹介します。
この記事を読んでほしい人
⚫︎ウールがチクチクするストレスから解放されたい人
⚫︎肌が敏感で、天然素材じゃないとかゆくなりやすい人
⚫︎チクチクしにくい、かゆくなりにくい商品を作りたい人
目次
ウールは「毛」や「羊毛」と表示されることも多い素材で、チクチクする原因はずばり、繊維が肌を刺激するからです。
繊維とは簡単に言えば、毛のこと。顔に毛があたるとチクチクするように、ウールの繊維が肌に触れることでチクチクを感じます。人によってはかゆみを伴うこともあり、ストレスを感じることも多いのではないでしょうか。
ウールがチクチクするからと言ってアトピーやアレルギーが原因と考える人もいますが、そうとは限りません。実はウールは天然素材であり、アレルギーが出にくい素材なのです。
「ウール=毛である」「アレルギーとは限らない」という2点を前提のうえで、チクチクする原因を解説します。
羊毛 ウール の特徴|生地事典サイトFabric Summary
【Point】
アレルギーやアトピーが疑われる場合は、他の原因(ダニやハウスダストなど)を探ってみる、かかりつけ病院に相談するなどで対処してみてくださいね。
ウールに限らずですが、繊維が太い獣毛素材は肌への刺激が強くなるので、チクチクしやすいです。
たとえばウール品種の中でも、メリノウールよりもブラックフェースやドライスデールといった品種の毛質は太くて硬く、衣料には向いていないため、カーペット等に使われます。
衣料にも太めの繊維(目安として30ミクロン以上)のウールが使われている場合はチクチクしやすいです。
冬は肌が乾燥しがち。顔だけでなく、気付きにくいですが体も意外と乾燥していることが多く、乾燥している肌は少しの刺激でもかゆくなりやすいです。つまり、乾燥肌にはウールの毛の刺激によってチクチク・かゆみを感じやすくなります。
特に肌にフィットするタイプのセーターやタートルネックなどは、その密着感により肌に刺激を与えるだけでなく、湿気が溜まりやすくなるので注意が必要です。
ウール100%であれば暖かくも通気性が良いので問題ありませんが、ウールとナイロンやポリエステルなど合成繊維を混合させたものは通気性が低下し、汗・湿気が溜まりやすくなります。
服の中がじめじめすることでウールのチクチク感が気になりやすかったり、肌がかゆくなったりするのです。
首の周りは汗をかきやすいだけでなく、皮膚が薄い部分のため刺激を受けやすくなります。
では、ウールセーターなどのチクチクから解放されるにはどう対策すればいいのでしょうか?
ここではチクチクをなくす6つの解消法をご紹介しましょう。
太い繊維を使ったウールは、細い繊維のウールと比べて手触りがゴワゴワしているのが特徴。
アイテムを選ぶときは実際に手にとって、ゴワゴワしていないかを確認しましょう。可能であれば試着してみたり、マフラーなら首に当てたり巻いてみたりなどして、手触りを確認してください。ゴワゴワせず柔らかい手触りであれば安心です。
ゴワゴワしていないウールは繊維が細い(およそ13〜20ミクロン)ので、チクチクしない衣料品を作りたいときには繊維の細さにも注目しましょう。特にメリノウールと呼ばれる品種がオススメです。
素肌に直接ウールの毛が当たることで摩擦を起こし、チクチクしてしまいます。そのため、ウールのニットやセーターなどはなるべく素肌のまま着ないようにし、インナーの上から着るようにしましょう。
トップスには長袖インナーやタートルネックタイプのインナーを取り入れることでチクチクを防ぎます。またボトムスにもレギンスやスパッツタイプのインナーがありますよ。
またインナーを着ることは、汗を吸収し、服の中の湿気や不快感を軽減するという意味でも有効です。
インナーは肌に直接触れるものなので、コットンやシルクなど肌に優しく、柔らかく、快適なものを選びましょう。
ぴったりタイプのセーターはボディラインを出して大人っぽくなりますが、チクチク感がどうしても気になる人にはゆったりシルエットのセーターが向いています。
肌と生地との密着を防ぐことは摩擦を防ぐことであり、また空間ができることで湿気がこもりにくくなるのがポイント。
ゆったりしたセーターでも、大人っぽくきれいめなシルエットのものを探してみてくださいね。
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ウール製品は洗濯によりダメージを受けやすいためなるべく洗濯回数は減らした方がいいのですが、どうしてもチクチクが気になるのであれば、一度洗濯し、柔軟剤で仕上げるのがオススメ。
柔軟剤には繊維を柔らかくしゴワゴワ感を軽減してくれる効果があります。肌に触れたときの刺激が少なくなり、チクチクしにくくなります。またふっくらと仕上がったり、良い香りに包まれたりなどの嬉しい効果も!
ダメージが気になる場合は家庭用洗濯機ではなく、中性洗剤を使って手洗いした後に柔軟剤につけましょう。
顔の保湿に加え、ボディクリームなどを使って体も保湿しましょう。
特に冬は全身の肌が乾燥しやすい季節ですから、普段からの保湿ケアも大切です。保湿すると肌がうるおうだけでなく、肌質が柔らかくなり、ウールの繊維との摩擦が軽減されます。
肌を保湿するだけでもウールのチクチク感が少なくなるので、ぜひ試してみてくださいね。
ウール素材にこだわらないのであれば、カシミヤやアンゴラなど、ウールよりも繊維が細く柔らかな素材を選ぶのもアリ。
ウールの繊維はおよそ13〜42ミクロンと幅がありますが、カシミヤは14〜16ミクロン、アンゴラは12〜14ミクロンと断トツに繊維が細いためチクチクしません。
これらは高級素材とも言われている通り質が高く、高級感のある製品を作りたい人に向いています。価格が高くなってしまう場合には、ウールとカシミヤ・アンゴラの混紡素材がコスパが良くてオススメです!
カシミヤ の特徴|生地事典サイトFabric Summary
アンゴラ の特徴|生地事典サイトFabric Summary
生地問屋YAMATOMIでは、ウールのチクチクに困っている方のために、チクチクしにくく・かゆくなりにくい素材をたくさん揃えています!
ここではウール素材と、ウール以外の獣毛と混紡した素材に分けておすすめの素材をご紹介します。
細番手のウールを使用し、チクチクしにくいウォッシャブル素材!ストレッチ性もあるので、トップス、ボトムス、アウターなどさまざまなアイテムに活用しやすいです。
極細繊維を先染めし、深みのある色に織り上げたウールギャバジン。適度なハリコシがあり、ウォッシャブル加工により吸放湿性・防シワ性も兼ね備えています。おうちでのお手入れが簡単です!
さまざまな風合い出しの加工を施すことにより、チクチク感のない圧縮天竺に仕上げた素材です。光沢感とハリがあり、アウターやパンツのほか、トップスからワンピースまで、幅広くお使いいただけますよ。
細い繊維であるスーパー120’Sウールを使用し、なめらかな肌触りと上質な光沢感が魅力。ウール素材でありながら、どこか高級感も漂いますね。素材からこだわる本物志向の人のための素材です!
こちらも非常に細いスーパー120’Sウールを使用しているため、チクチク感無く着られる素材です。とてもソフトでしなやかな肌触りは、肌に直接触れるインナーにもオススメ!
ふわっとした軽さがあるのに軽量、フェルトのような表面感が心地良いメリノウールの素材です。美しい表面をキープするため、またチクチク感や静電気を抑えるためにも、ブラシで整えてあげてくださいね★
「ずっと包まれていたい肌触り」と言わしめるほどの心地よさを実感できるスーパーアンゴラを使用。ふんわりとした質感と暖かさがポイントで、アウターにオススメです!
「リッチな毛並みで女らしさを後押し」と紹介したくなる魅力的なアンゴラシャギー。最高級ランクのアンゴラとウールを混紡し、色っぽさあふれる素材に仕上がりました!
アンゴラ混のウール糸を、愛知県一宮市で、昔ながらの手法でゆっくりと織り上げたこだわりの素材です。ふくらみを持たせて起毛加工も施し、軽さと暖かさを両立する素材となりました!
タテ糸に100%ウール、横糸に100%アンゴラを使用したとても個性あふれる素材です。表面にビーバー仕上げを施すことで、非常に艶感に優れ、柔らかい風合いとなりました!そして意外と軽いのもポイント★
ウールの梳毛糸とカシミヤの梳毛糸を使用し、さらにストレッチ性も加えた高品質の素材です。高級感にあふれており、メンズ・レディース問わずアウターやスーツ、パンツ、スカートなどにぜひご活用ください。
ウール素材のアイテムがチクチクする理由は、毛が肌に触れることで摩擦するから。
そのチクチク感の対策として、繊維の細い素材を選ぶ、柔軟剤で仕上げるといった、素材に働きかける方法、そしてインナーを着る、肌を保湿するなど、直接肌を守る方法を紹介しました。
筆者もウールセーターのチクチクをストレスに感じていた1人なのでいろいろな方法を試してみましたが、個人的にはインナーを着る・柔軟剤で仕上げるという方法が一番効果があったように感じます。
新しいアイテムをワードローブに加える場合は、最初から繊維が細いウール素材やカシミヤ素材を選ぶというのもいいですね。
ウールのチクチクを解消して、冬のおしゃれを快適に楽しんでくださいね!
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