ホーム > 麻みたいなポリエステル生地って?麻ライク生地の魅力と活用アイテムを紹介します!
2020.10.21
自然から生まれ、適度なシャリ感と涼しさを持つ麻生地。とても魅力的な生地ですが、シワになりやすかったり、色落ちしたりと不安な点もありますよね。
そんな麻生地の欠点を補いつつも、麻らしい風合いを楽しめるのが「麻ライクなポリエステル生地」です。
今回は、麻ライクなポリエステル生地の魅力に迫っていきましょう!
目次
「麻ライクなポリエステル生地」と聞くと、「え?麻なの?ポリエステルなの?」と混乱しますよね。
「麻“ライク”」を別の言葉で言い換えると、「麻“風”」です。
つまり、麻とポリエステルを混紡しているのではなくて、ポリエステルを麻風、つまり麻っぽい風合いに加工している生地のことを言います。
つまり、使われている素材はポリエステルですが、見た目や触り心地が麻という、両者のいいとこ取りをしている生地なのです!
ポリエステルの糸をスラブ糸に加工し、織り上げることで、麻ライクなポリエステル生地が完成します。
スラブ糸とは、しっかりと撚りのかかった細い部分・甘撚りの太い部分の両方が、交互に現れている系のこと。「ポリエステル繊維を強撚り・甘撚りして、それらを組み合わせて糸を紡ぐ」とイメージするとわかりやすいでしょう。
こうして完成したスラブ糸は、麻の繊維によく似ているんですね。そして生地にすると、麻のような風合いが出るのです。
麻とポリエステル生地のいいとこどりをすると、どんな特徴や魅力が見えてくるのでしょうか?
ここでは麻ライクなポリエステル生地の特徴・魅力を5つご紹介しましょう。
麻の生地といえば、シャリ感のある触り心地が特徴ですよね。ドライタッチで見た目も触り心地にも清涼感があります。
麻ライクなポリエステル生地でも、本物の麻とは変わらないくらいのシャリ感・清涼感が出せるのです!
さらに本物の麻と比べると柔らかいテクスチャなので、チクチクせず、アパレル用品に向いています。
麻生地にはリネンやヘンプ、ラミーなどがあり、種類によって価格(市場価値)も違います。特に高価格帯なのが、リネン(亜麻)と呼ばれる柔らかな素材です。
それに比べ、ポリエステルは合成繊維なので、価格が安定しています。リネンのような柔らかさを出しつつも価格を抑えられるんですね。
本物の麻を使うのは高い、麻のようなシャリ感のあるアイテムを大量に作りたいときなどは、コスパが良い麻ライクなポリエステル生地を選ぶのがオススメです!
麻素材の特徴から、麻生地はどうしてもシワになりにくいもの。その特徴を活かして、あえてシワのあるカジュアルなシャツやパンツを作ることもあるでしょう。
しかし、シワを作らず麻のシャリ感を保ったアイテムを作りたいですよね。そこで、ピンと張ったポリエステル繊維を使えば、シワになりにくい麻ライクな生地ができるのです。
シワにならなければビジネスなどのフォーマルなシーンでも気兼ねなく着て行けそうですね。
麻生地は洗濯するとへたれてしまいますが、ポリエステル繊維を使った生地であればへたれにくいという特徴があります。
自宅の洗濯機で何度も洗えるため、「洗ったらヨレヨレになるから…」と諦めていたアイテムでも、気兼ねなく洗って着まわせるのです。
ただ、本物の麻生地のように「使えば使うほど味が出る」という特徴はありません。どちらかといえば、アイテムをキレイな状態で使い続けたい人に向いていますね。
ポリエステル繊維は色がよく入り、そして抜けにくい(落ちにくい)という特徴があります。また長時間太陽に当たっても色あせないため、色味をずっとキープしたいときに便利。
麻ライクなポリエステル生地は、耐久性・変色・変形などの観点から、麻よりも「そのままの状態をキープする」という特徴を持っていると言えますね。
麻ライクなポリエステル生地って、麻のようであって、実際はポリエステルでできた生地なのです。そのため、麻生地として、またはポリエステル生地として、どちらのアイテムにも活用できます。
ポイントは、麻の色落ちやシワのできやすさに不安があり諦めていたアイテムを、麻ライクなポリエステル生地で実現できること!
ここでは、麻ライクなポリエステル生地を活用できるアイテムをご紹介しましょう。
麻のナチュラルで素朴なシャツやワンピースって、着ていて安心感があるから、普段使いしたいですよね。そんなときには、麻ライクなポリエステル生地を選んでみましょう。
麻の色をそのまま使ったような、ナチュラルカラーのシャツ。大人っぽく落ち着いた雰囲気があり、仕事からプライベートまで様々な場面によく似合います。
シャツワンピ・シャツチュニックもオススメです。腰回りがユルッとしたデザインなので、妊婦さんでも安心して着られそう!色の発色もさすがポリエステル生地だからこそです。
シャリ感のあるボトムスはかっこいいけど、お尻や膝裏のシワが気になるところ。ポリエステルを使えばシワができにくくなりますし、必要であれば気兼ねなくアイロンをかけられるのがポイントです。
麻生地を使ったボトムスで人気なのは、幅を広くとったワイドパンツ。ゆったりとした履き心地のためリラックス感があり、家の中でも外でも履いて行けるのがポイントです。
「本当にポリエステル?」と疑いそうなくらい、スラブ糸の風合いがよく出ていますね。見た目は麻、中身はポリエステルなので、シワにならずに普段使いができそうです。
カーテンをはじめ、窓際に置いてあるファブリック製品って、紫外線のダメージが大きくありませんか?
紫外線にも強い麻ライクなポリエステル生地を使えば、安心してナチュラル系インテリアを揃えられます。ロハスな生活も実現できるかもしれません!
透け感のあるカーテン、透けないカーテン、どちらがお好みですか?程よく透け感があり、かといって透けすぎないカーテンを選ぶことで、日中の光の量を調整できます。
もちろん紫外線による変色は起きにくいため、長い期間使い続けることも可能です!
見た目も触り心地も清涼感があり、夏にぴったりのカーテンですね!短く使ってカフェや海の家のカーテンにするのもいいかもしれません。
生地問屋YAMATOMIでも、麻ライクなポリエステル生地をたくさん取り扱っています。麻だと不安な方からコストを抑えたい方まで、いろいろな方が選ばれているんですよ。
ここでは、YAMATOMIオススメの麻ライクなポリエステル生地をピックアップしました!
少しざらつきのある見た目と触り心地はリネンそのもの。シワになりにくくウォッシャブルなので、普段使いすることが多い枕カバーなどのインテリアにオススメです!
薄さ・軽さ・柔らかさを兼ね備えたリネンライクな生地です。ブラウス、ワンピース、パンツなど、春夏向けのアパレルに使いたい一枚ですね★
やや薄手ですが、しっかりとしたハリがあり、衣類全般に向いています。トップス、ワンピース、スカートはもちろん、インテリアや小物など幅広く活躍してくれそうです!
まるで色落ちしたような色味、きれいだけど使用感のある表面など、ユーズド感溢れるカジュアルな生地です。カバンやインテリア、小物などにいかがでしょうか?
しっかりとした硬さ・厚みのあるリネン風ツイル生地です。斜めに走っている畝がおしゃれですが、リネンライクなので素朴感・カジュアルさがあるのがポイント★
繰り返しになりますが、麻ライクなポリエステル生地は、麻のようであって麻ではない、ポリエステル100%の生地です。
だからこそ、シャリ感があるのにシワができにくかったり、ナチュラルなのに色落ちしにくかったりと、麻の魅力をそのまま引き継ぎながらデメリットも補えているのです。
ぜひ一度、麻ライクなポリエステル生地を使ってみてくださいね★