ホーム > 災害時に活躍する生地とは?もしもの時に用意しておきたい防災生地をご紹介!
2020.10.7
日本は自然災害の発生が多い国だと言われています。犯罪を食い止める事はできても、地震や津波、台風や大雨など、これら自然災害は人の手で防ぐことはできません。
そこで、いつ襲ってくるかわからない自然災害への備えとして、防災グッズを揃える人が増えてきましたね。実は、防災グッズの中にファブリック製品を入れておくといざというとき役立つのをご存知でしょうか?
今回は災害時に活躍する生地をご紹介します。これから防災グッズを揃える人はもちろん、防災アイテムを作りたい人も参考にしてみてください!
目次
地震等で怖いのは揺れや倒壊、地割れだけではありません。ちょっとした拍子で、火事が起きてしまうのです。もっと身近な例で言えば、ガス漏れや寝タバコ、ヒーターの火がカーテンに燃え移るなどして火事に発展しますよね。
それら“火”の災害を防止するのが、難燃・防炎生地です。
難燃生地:原料である分子を合成する段階から燃えにくい分子にし、紡糸して作る生地 防炎生地:可燃性のある生地に難燃剤を付着して加工し、燃えにくくした生地
どちらとも繊維でできているため、やはり“まったく燃えない(不燃)”わけではありません。それでも他の生地と比べるとかなり燃えにくく、消防服や作業服に取り入れられています。
日常的に使うなら、アウターやズボンなどの普段着、カーペットやカーテンなどのリビング用品にオススメ。特にアウターなら災害が起きたときに手に取りやすく、すぐに持ち出せますよね。
こうしたアウターを1着持っていれば、普段着やキャンプウェア、登山ウェア、レインコートなどさまざまな用途で使えそうですね。
ツイルにしたポリエステル100%の生地に防炎加工をし、丈夫で燃えにくい生地にしています。ソファカバーなどのインテリアや防炎服から、資材などにもお使いいただけます。
防炎・防汚など機能性で汎用性が高いノンフタル酸レザーです。家具はもちろん、文具、スポーツ用品、玩具などお子様の使用が多いアイテムにも安心してお使い頂けます。
洪水や大雨、川の氾濫などに備えるために、撥水・防水生地もチェックしておきましょう。
撥水生地:シリコンやフッ素などで生地の表面をコーティングし、水をはじくようにした生地 防水生地:生地のスキマに合成樹脂などをを塗り込んで、水を通さないようにした生地
レインコートや傘などに使われることが多い生地。雨季が近くなったら、防災グッズの中に小さく折りたためるレインコートを入れておくといいかもしれません。
また、軽量で強度・密度が高い撥水・防水生地で作ったバックパック(リュック)もあると便利です。いざというときは空気を入れて、浮き袋として使えますよ。
こんなおしゃれなリュックなら、学校に仕事に遊びにと普段使いできそうですね!
また、しっかり密閉できるならトートバッグなどでも浮き袋として使えるでしょう。
中肉厚でやや硬めの風合いなので、リュックなどのカバンにピッタリの生地です。水を弾いてくれる生地はアウトドア用品から防災アイテムまで活躍してくれるでしょう。
防水性があるだけでなく、UVカット機能もあるため特に真夏にオススメしたい生地です。遮光性を活かして傘やアウターなどにもお使いいただけますよ。
ターポリン生地は塩化ビニール製の生地で、表面に樹脂が塗られ、耐水性が高く火にも強いのがポイントです。横断幕などでよく利用されています。
ターポリン生地にはアクリル塗料が使われており、インクジェット印刷により文字や柄をプリント。鮮やかな色味を出せて、さらに色落ちしにくい生地になっています。
例えば、横断幕の裏に塗料で「SOS」と書いてみる。鮮やかなカラーのおかげで、遠くからでも救助ヘリに気付いてもらいやすいですよね。
屋外での避難中に雨が降った際には、雨避けの屋根としても利用できますよ。
遠くからでもハッキリと見えるターポリン製の横断幕。雨風に晒されても長持ちする、頼りになる存在です。
まるで絵の具の見本帳のように、ハッキリとした色合いが目を引くターポリン生地。持ってみると意外と軽く、抗菌効果もあるため、大きめの一枚を防災バッグに入れておくと何かと役立つかもしれませんね。
どんな気候・災害にも耐えうる頑丈さを持っており、横断幕から養生シート、各種カバーまで幅広くお使いいただけます。防災用には明るい色をお選びくださいね。
タフタ生地にはコットン素材やナイロン素材もありますが、より耐久性が高いのはポリエステル素材です。では何に使うかというと、ズバリ、テント!
テントといえばキャンプやアウトドアのイメージが強いもの。例えば体育館などに大勢が避難した場合、自分のパーソナルスペースを確保しにくいです。そこでテントがあれば、手軽にパーソナルスペースを確保でき、中で着替えたり寝たりできるのです。
避難用のテントを買うなら、普段キャンプをしない人でもワンタッチで簡単に設営できるテントがいいですね。
テント以外にも、アウターや帽子、靴、傘などにも使われており、ポリエステルタフタは日常使いしやすい生地だと言えます。
テントは大きすぎると持ち出しが大変なので、家族の人数を考えつつ、小さめを持っておくといいでしょう。
びっくりするほど薄くて軽いですが、しっかりと耐久性があり、テント向きのタフタ生地です。撥水機能に優れているため、テントの他アウターや防災用カバンにもオススメですよ。
深みのある発色と光沢感がどこか高級さを漂わせているタフタ生地です。テントや傘・カッパなどのレインウェアにも幅広くお使いいただけるでしょう。
ここまで耐久性の高い生地を紹介してきましたが、ダブルガーゼのような柔らかい生地もあると便利でしょう。
ダブルガーゼはガーゼ生地を2枚合わせて作られており、柔らかな肌触りがポイント。これまでの生地と比べると耐久性は劣りますが、災害時は様々な用途に活用できます。
ケガの手当てには包帯や布あてとして使えますし、赤ちゃんがいる家庭ならおくるみとしても使えます。またマスクが欠かせないこの時代なら、ハサミ・針・糸があれば簡単にマスクも作れるので、避難所で「マスクがない!」と気付いたときにも便利です。
ダブルガーゼ生地ならかさばらないので、防災バッグの中にソーイングセットと一緒に入れておくといいかもしれませんね。
お肌に過度な刺激を与えず、優しく包み込んでくれるダブルガーゼ生地。通気性も良いため、マスクにも包帯にもピッタリです!柔らかな感触は赤ちゃんや子供でも安心できますね。
体が冷えてしまったとき、もしくは、温かいものor冷たいものの温度をキープしておきたいときに役立つのが、保温・保冷生地です。
災害用の備えとして発泡スチロールを取っている人もいるかもしれませんが、どうしても嵩張りますよね。そんなとき保温・保冷機能を持った生地があると、入れる・包む・巻くなど発泡スチロール以上の働きをしてくれます。
上記で紹介した生地で作ったアウターの上から体に巻けば、より保温効果が高まり真冬の避難でも持ち堪えられるでしょう。
保温・保冷生地といえばやっぱりアルミシート。薄くて軽く、たためば嵩張ることなく持ち運べますよ。防災バッグの中に常備しておきましょう!
その名前の通り、体の上から巻ける大きめのアルミシートです。そのままお使いいただくのはもちろん、保冷バッグの中敷きや、赤ちゃんサイズにカットしておくるみにするなどの使い方もできますよ。
上記で紹介した生地のほか、高密度の生地があると何かと便利です。
高密度生地にはベンタイルやギャバ、チノクロス、オックスフォードなど、様々な種類があります。防災用の用途としては、荷物を大量に入れられるカバンや寒さを凌ぐためのアウター、さらに寝袋などなど。
一枚布を持っていれば、毛布の代わりに体に巻いて寒さを凌ぐこともできますよね。
使用する季節にもよりますが、いざというときに備え通年利用できるように厚みのある高密度生地が望ましいです。
真夏でもない限り、夜はよく冷え込みます。アウターは避難時に忘れやすいアイテムなので、一枚だけでも防災バッグの近くに置いておくといいでしょう。
薄く・柔らかく・高密度。高級感のあふれるベンタイル生地ですね!メンズアウターやパンツ、資材などに幅広くご活用ください!
見た目ではわかりませんが、高密度に織られることで撥水機能を持たせています。こちらもアウターやパンツから資材まで、いざという時のためのアイテムにご活用ください!
食糧や簡易トイレ、懐中電灯なども防災の必須アイテムですが、ファブリック製品も災害時には大活躍!
テントや寝袋、アウターなどの既製品はもちろん、ここで紹介したような生地を1枚持っているだけでも災害時には何かと役に立ちます。防災バッグの中に、生地類も入れておくとより安心できるでしょう。
自然災害は“いつ来るか”が一番怖いもの。いつ来ても身を守れるように、防災グッズを備えておきましょう!