ホーム > スコットランド生まれNY育ちの「アーガイル柄」の歴史と魅力
2020.1.14
秋冬のアパレルショップや高級ブランドで見かけるアーガイル柄。
おしゃれで上品なデザインで、世界中の人がファッションに取り入れている柄ですが、どこからそのデザインが誕生したのかあなたはご存知でしょうか?
今回はお店でよく見かけるアーガイル柄の歴史、そして魅力をご紹介します!
目次
アーガイル柄と(ArgyleまたはArgyll)は、ダイヤモンド柄(ひし形)が規則的に並び、細いラインを組み合わせた柄のこと。
ニット素材のトップスなら「アーガイルニット」、靴下なら「アーガイルソックス」と言われたりしますね。
実はチェック柄の一種で、海外では「アーガイルチェック」と呼ばれています。
日本では昔、その見た目からそろばんを連想し「そろばん柄」と呼ばれていたことも。
「アーガイル・チェック」が有名な呼ばれ方ではありますが、ファッションや歴史について詳しく知っている人なら「アーガイル・プレイド」と呼ぶこともあります。
「チェック」も「プレイド」も同じ格子柄を意味しますが、違いは次の通り
チェック:小さな格子柄 プレイド:大きな格子柄
アーガイル柄はひし形が並んでいますが、よくよく見るとチェック柄を拡大したようなデザインになっていませんか?
この大きな格子柄が並んでいることから「チェック」ではなく「プレイド」と区別されるようになったのです。
「アーガイル柄」はあくまで柄のことを指すので、厳密に素材や作り方は指定されていません。
よく見かけるのはウールやポリウレタンなど伸縮性のあるニット素材ですが、伸縮性のないポリエステルを使ったもの、無地のコットン生地にプリントしただけのものも存在します。
ただ、「アーガイル編み」と呼ばれる編み方も存在しています。
複数の色の糸を使って、それぞれの糸がひし形やラインなどの幾何学的な柄を編成するように編んでいくのが特徴です。
どんな素材・編み方・織り方でもアーガイル柄を作ることができますが、やっぱりアーガイル柄と相性が良いのはニット生地だと言えるでしょう。
細かく詰まった綺麗な目の、アーガイル柄のニットを見ると、なんだか上品でちょっと高見えしませんか?
綺麗な目のニットというだけでも高見えしますが、それにアーガイル柄が加わることでまるで育ちの良いお嬢様のような雰囲気が漂いますよね。
ゴルフ用のソックスにも使われており、メンズもレディースも上品になるのがポイントです!
アーガイル柄が登場したのは、1400年代のスコットランドのアーガイル・シャー地方(旧名。現在はハイランド州南部)。
アーガイル柄の発祥には諸説ありますが、最も有力な説は氏族だったキャンベル家が発祥と言われています。
実は、同じくスコットランドの歴史ある柄「タータンチェック」の1つだったのだとか!
参考:『民族の象徴!?おしゃれなタータンチェックの歴史と魅力とは』
今でこそ「アーガイル」と「タータンチェック」ははっきりと区別されているものの、よくよく見るとどこか似たような雰囲気を持っていますよね。
そんなアーガイル柄を広めたのは、ブルックスブラザーズの元社長ジョン・C・ウッドでした。
友人のゴルファーが履いていたアーガイル柄のソックスに目をつけ、アメリカの小売業者として1952年に初めてアーガイル柄のロングソックスを販売したのです。
生まれはスコットランド・アーガイル地方、そして名を馳せた最初の場所はアメリカ・ニューヨーク。
スコットランドの伝統的なスタイルが、アメリカン・スタイルの支柱を得て世界中に広がっていったんですね。
現代、アーガイル柄はニットやセーターなどのトップスからワンピース、靴下といった衣料品をはじめ、カバンやボールペンなどの筆記具の側面の柄などにも、幅広く使われるようになりました。
またスポーツのユニフォームや、目立たせるための高級車の塗装などにも使われ、テキスタイルを超えて色々な物に起用されるようになっています。
今ではタータンチェックと並んでトラディショナル・スタイル(伝統的なスタイル、デザイン)として世界中に普及しています。
近年は、アーガイル柄の色とひし形の組み合わせなどの自由度により、スクール調のデザインが生み出され、制服として取り入られることも増えました。
アーガイル柄が登場して年以上経ちましたが、人類の服飾やデザインの傾向が変化していったにもかかわらず、アーガイル柄は流行に左右されない柄として現代まで引き継がれてきました。
元はタータンチェックだったため、アーガイル柄の色や配置はタータンチェックの歴史を引き継いでいますが、タータンチェックのように登記されているのは歴史のある柄の数種類だけ。
その代わり、多くのデザイナーが自由にデザインし、現代の感性に合うアーガイル柄を生み出しています。
では、そんなアーガイル柄は私たちの身の回りで、どんなアイテムによく使われているのでしょうか?
ひし形の色、大きさ、並べ方、ラインの引き方など、タータンチェックよりもデザインの幅が広いのもアーガイル柄の魅力の1つ。
派手すぎず地味すぎない柄も作れるのがポイントです!
使う色を同系色にすれば、色が喧嘩することなく綺麗にまとまります。
こちらは水色・グレーの組み合わせを白のラインが女性的にしてくれていますね!
メンズ向けにはアーガイル柄のベストも大人気。
落ち着いていて清潔感があるデザインなので、ビジネスシーンで大活躍でしょう。
最近は総柄ではなく、ワンポイントに近い感じで真ん中に並んでいる柄もあります。
主張が強すぎないため、シンプルが好きな人にもおすすめ!
アーガイル柄が広まるきっかけにもなったら、ロングソックス。
やっぱり一番歴史を感じられるのは、このソックスではないでしょうか?
最近はビジネス用やゴルフソックスの他に、ファッション用のアーガイルソックスも男女共に人気です。
足首にアーガイル柄が出るようにデザインされているため、パンツやロングスカートの裾から見えるのがおしゃれ!
その他、小物や雑貨、インテリア、寝具からタイツ・ネイルまで幅広くアーガイル柄が取り入れられています。
1つで存在感抜群で、他の装飾が不要なので、上品に目立たせたいときはやっぱりアーガイル柄が良さそうですね★
YAMATOMIでもアーガイル柄の生地を取り扱っています。
あなたの好きなデザインを選んでみてください!
シャギー感のあるアーガイルニットで、表面がふわふわしていて暖かいのが特徴!
ワンピースやトップス、カバンなどのアパレルから、インテリア、資材などにもお使いいただけます。
レースとニットが合わさったような、ちょっと変わったアーガイル生地★
上品な雰囲気なので、レディースのトップス・スカート・ワンピースから、部分使いにも向いていますよ。
どんなにカジュアルなスタイルでも、足元にアーガイルソックスがチラ見えするだけで一気に上品に見えてしまうアーガイル柄。
存在感のあるデザインなので、ワンポイントとして入れてもいいし、セーターやワンピースなどで主役に持ってきてもバッチリ決まります!
現代では普段着からよそ行き、仕事からプライベートまで幅広く活用できるため、上品でありつつ身に着ける場所を選ばないのも良いですよね。
ちょっと上品に決めたい。そんな気分のときは、ぜひアーガイル柄を選んでみてください!