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生地の幅って何?シングル幅・ダブル幅とは?生地幅の種類と規定サイズについて知ろう!

2019.11.19

自分で洋服やアイテム作りをしている人は、アイテムに合わせて生地の長さを選びますよね。

しかし、生地幅も一緒に意識したことはあるでしょうか?

「生地幅」とは、生地の端のみみ(辺)から反対側のみみ(辺)までの長さの距離のこと。

今回は、この生地幅の種類やサイズについて解説します!

 

生地幅はどうやって決められている?

「生地の幅はそのお店ごとに決めてしまえばいいのではないか?」

「生地の幅を統一する理由はあるのか?」

…もしかしたら、そう考える人もいるかもしれませんね。

しかし、お店ごとに幅がバラバラだと、1メートルあたりの正確な生地の値段にもバラつきが出てしまいますし、その生地を使う製作者もメーカーごとに使い方を変える必要があり、使いにくさを感じてしまいます。

きちんと生地の幅を統一することで、いわゆる「業界のルール」を決めているのです。

そうすることで購入する側も販売する側も同じ知識を持ったうえでやり取りができるため、スムーズにテキスタイル(生地)が世の中に流通していくようになります。

「生地幅」と「有効幅」の違い

生地幅と同時に考えてほしいのが「有効幅」です。

生地幅はその生地の横のみみからみみまでのサイズのことですが、実際に使用できる幅はもうすこし短い「有効幅」になるのです。

ただ「生地幅」だけの表記か「有効幅」も一緒に表記されているのかは、メーカーによって違います。

有効幅も表記されていたらそれを目安にできるのですが、生地幅のみの場合、実際に使用できない横の繊維の部分(ビラビラになっているところ)まで含まれている可能性があります。

生地幅のみで生地を選ぶときには、余裕のある長さを購入するようにしましょう。

いかに生地ロスを無くすか

幅が広い方が同じ長さでも面積が大きく、たくさんのパーツが取れたり、大きなサイズのアイテムを作ったりすることができます。

幅が広くなる分面積が大きくなるため、生地の価格も高めになるのが気になるところ。

しかし一見すると1メートルあたりの価格が高く見える生地でも、幅が広いことで大きな型紙も入り効率よく使えるといったこともよくある話です。

アイテムを作って販売する人はもちろん、個人でモノづくりを楽しみたい人でも、できるだけ生地ロスを無くしたた方がいいですよね。

・短い生地幅で極限までロスを削減するか

・長い生地幅で生地を余すところなく使い切るか

このどちらかの方法で、いかに生地ロスを無くしていくかを考えるのがポイントです。

 

生地の幅は3種類+1種類ある!

お店で売られている生地の幅には、メーカーによって多少の誤差はあれど、基本的には3種類の幅があります。

それではいよいよ、それぞれの幅の種類について解説しましょう!

シングル幅

一番短い幅のものは「シングル幅」と呼ばれており、90cm〜92cmの幅となっています。

半分に折られて販売される場合、お店では45cmくらいの幅として見かけることもあるでしょう。

ブロード生地やシルク生地、レース生地のような薄手の生地がシングル幅として販売されることが多いです。

「S巾」や「S幅」と表記されることもあるので覚えておきましょう。

普通幅

真ん中の長さの幅は「普通幅」と呼ばれ、長さは110cm〜120cmです。

こちらも半分に折られていると55cmほど。

生地の厚さは薄手から厚手まで様々あり、通常のテキスタイル店なら普通幅を一番多く取り扱っています。

コットンやリネン、化学繊維など、日常着で使われるような生地は普通幅で販売されていることが多いですね。

ダブル幅

一番長いのは「ダブル幅」と呼ばれており、140cm〜180cmと範囲も広いです。

「シングルとダブル」というと、ダブルはシングルの倍の長さをイメージしますが、必ずしも倍ではないので購入前にきちんと確認しておきましょう。

半分に折られて店頭で販売される場合には70cm〜90cmほどの幅で見かけます。(半分に折られているときはシングル幅と間違えやすいので注意!)

また「W幅」「W巾」と表記されることもあるので、合わせて覚えておきましょう!

ウール生地などの厚みのある生地はダブル幅で販売されていることが多いです。

厚みのある生地はアウターやスーツなど、面積の大きいアイテムに仕立てられることが多いため、あらかじめダブル幅を選んで余裕を持たせておくんですね。

超広幅はある?

基本の生地幅は上記の3種類。

でも企業やメーカーになると、もっと広い幅の生地が必要になることもあるでしょう。

もちろん180cm以上の超広幅の生地も流通していますが、生産や取り扱い、運搬などが大変になるため、一般個人でも利用できるようなテキスタイル屋さんでは販売されていないことが多いです。

そんなときには企業向け(BtoB)の大手テキスタイル屋さんやネットショップで購入することになります。

ぜひ大手のショップを見つけてみてくださいね。

 

例えば、生地問屋YAMATOMIでは次の2種類の超広幅生地を取り扱っています。

★レイシス

330cm幅のしっかりとしたポリエステル生地です。

どんなに広い机でも、この生地ならテーブルクロスにお使いいただけます!

 

★クオーツ

330cmの超広幅ポリエステル生地。ナチュラルテイストな表面感が特徴です。

明るい色から暗い色まで揃えています★

 

※シングル幅・普通幅・ダブル幅は多数取り扱っていますので、お探しの方はお問い合わせください!

 

生地を購入するときの生地幅の決め方

実際に生地を購入するとき、初心者はどれくらいの幅のものを購入すればいいのか迷いますよね。

そこで、どうやって生地幅を決めればいいかを解説しましょう。

まずはよくある失敗をまとめました!

・シングル幅を選んでしまい、型紙がはみ出てしまった

・シングル幅を選んでしまい、ゆとりのないアイテムになってしまった

・ダブル幅を選んだものの、生地ロスが多くてもったいなかった

・適切な幅を選んだつもりだが、柄や毛並みが合わなくて変になってしまった

短い幅を選ぶと失敗しやすいのですが、長い幅や調度良いと思っていた幅でも生地ロスや柄合わせで失敗してしまうこともあります。

意外と難しいのが生地の幅選びなのです。

 

幅を選ぶときにはまず、型紙のサイズに合わせたうえで縫い代を5cm〜10cm取るようにしましょう。

例えばブラウスを作るなら、ブラウス丈に+10cm、袖丈には+5cm取ります。

そのうえで生地幅と長さ(生地のヨコとタテ)を余裕を持って決めます。

日常着のような衣類には普通幅、アウターなど大きな面積を使う場合にはダブル幅を選び、子供服や小物などサイズに余裕があるときはシングル幅にしてもいいですね。

またプリントや柄物、ファーなど毛並みがあるものは柄や毛並みに合わせて作りたいですよね。

ぴったりサイズで生地を購入してしまうと、柄や毛並みがズレて変になってしまうことがあります。

そんなトラブルにならないよう、あらかじめ広めの幅を選んで1〜3割増しのサイズで生地を準備しましょう。

 

適切な生地幅を選んでムダなく使い切ろう!

生地幅は短ければ良いものでもないし、長ければOKというわけではありません。

作りたいアイテムのサイズに合っているか?そして生地ロスはできるだけ抑えられるか?というのが、生地幅選びの重要なポイントです。

どうしても生地ロスが出てしまう場合には、別のアイテム作りに役立てられるようなサイズに裁断して再利用するといいですね。

モノづくりをするときはアイテムに合わせた最適な生地幅を選び、ムダなく、調度よく使っていきましょう!


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