ホーム > 【生地LABO】帆布ってどんな生地?帆布の特徴と奥深い帆布の歴史と魅力について知ろう
2019.10.15
クッションやトートバッグからスニーカーなどには、やや厚みのある生地が使われています。
その生地の名前は「帆布(はんぷ)」。聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
帆布生地はかなり幅広く使われているため、あまり名前を聞いたことがない人でも、必ず1つは持っているはず。
今回はそんな帆布生地の特徴や、意外と深い歴史までをご紹介しましょう。
目次
帆布生地とは、丈夫な糸を使って作られた平織りの地厚な生地です。
素材は麻やコットンなどの天然繊維から、ポリエステルなどの化学繊維、もしくは複数の素材を混ぜた合繊繊維など様々。
そんな帆布生地はどんなものか、より詳しく見ていきましょう。
帆布生地は丈夫な糸を何本も撚りあわせ、平織りで織り上げていきます。
糸を「撚る(よる)」とは、糸をねじって互いに巻きつくようにすること。
そうすることでより丈夫な1本の糸が完成し、その糸をみっちりと目が詰まった平織りにすることで、厚みのある丈夫な生地が出来上がるのです。
科学が発達する前は麻やコットンなどで作られていましたが、こうした天然繊維であってもそこそこの耐久性を誇っていました。
現代では、防カビ、防腐、さらなる耐久性の向上といった観点から、今では合繊帆布が主に使われています。
帆布生地の特徴は、ただ厚みがあることだけではありません。
・かなり丈夫で耐久性が高い ・厚手だけど通気性が良い ・しっかりとしたハリ感がある ・糸のほつれが少なく扱いやすい ・繰り返し使ってもへたりにくい ・使い込むほどに味が出てくる
こうした特徴やメリットを持っていることから、「かなり使いやすく汎用性が高い生地」だということがわかりますね。
帆布生地は1平方メートルあたり8オンスもある丈夫な布。
さらに、厚みによって号数に表記されることも。
では、帆布に使われている号数やオンスってどういう意味なのでしょうか?
まずオンス(oz)ですが、これは重さの表記で1オンス28gとなっています。
そして号数はオモリの号数のことで、1号3.75gとなっています。
つまり、帆布生地は1m×1mの重さが8オンス=224gもある、厚手の生地だということ。
オンスと号数、そしてそれぞれのグラム数を覚えておけば生地選びの際に役立ちますよ。
帆布生地はとても機能的であるため、わりと最近できたばかりの生地のように思えますよね。
しかし、実は深い歴史を持っているのです。
続いては、帆布の歴史を紐解いていきましょう。
「帆布」という名前には、「帆」という感じが使われていますが、実はこれは船の帆から来ています。
帆布生地は厚みと耐久性があることから、古代エジプトで最初に使われ始めました。
その頃最初に使われたのが、麻でできた「亜麻帆布」です。
エジプトから世界を周り、日本に室町時代に伝わった頃、目をつけたのは織田信長だと言われています。
それからは日本でも船の帆として使われるようになりました。
江戸時代にはさらに帆布生地が広まり、より強くより良い帆として開発した結果、綿帆布が登場。
この開発に携わったのが工楽松右衛門という人物で、現代でも日本の帆布に関する主要人物として尊敬されています。
より強くなった帆のおかげで船はさらにスピードを増し、貿易をより繁盛させていったのです。
古代エジプトでは、船の他にミイラの巻布としても使われていた帆布生地。
江戸時代以降は、船以外のも様々な用途で使われています。
明治時代には貨物列車のシート、テント、職人の道具袋、学生のカバンなどに。
戦時中は耐久性が高く通気性が良いことから、軍服にも使われていました。
そして現代ではキャンパスバッグやトートバッグからコンバースなどの靴、帽子など、私たちの身の回りに溢れる生地に。
資材用と衣料用として分けられるようになっています。
歴史を知るとその生地についての理解が深まり、アイテム作りも楽しくなりますよね。
そこで、Instagramより帆布生地を使った身の回りのアイテムをご紹介します!
厚みがあり丈夫で、機能性も高いからこそ様々なアイテムに使われていました。
あなたのアイテム制作の参考にしてみてくださいね。
学校で使われているような、とても頑丈なバッグ。
学校のバッグはほとんどが帆布生地で作られていると言っても過言ではありません!
やっぱり何年も使うものですから、耐久性が高いのが魅力なんですね。
帆布生地は染色もしやすく、このように明るいカラーを出すことができます。
プリントや先染め糸でデザインができるため、おしゃれアイテムにも★
こちらは帆布生地を使ったポーチ。
染色のしやすさはもちろん、厚みがあっても固すぎないため、バッジのピンを通してオリジナリティを出すことも可能です!
こちらも帆布生地のポーチです。
しっかりとマチを取ればこんなにしっかりとしたポーチを作ることも可能!
ブランドのロゴを入れるのもオススメです。
こちらは帆布生地で作られたシンプルなエプロン。
毎日使うもので汚れもつきやすいので、何度洗濯してもへたれない帆布生地が最適。
使い込むほどに味が増すのもいいですね。
帆布の耐久性を生かして、スニーカーにすることもできます!
しっかりと撥水・防水加工をすれば雨の日も怖くありません。
カジュアルな風合いなのも、スニーカーにぴったりの要素です。
このように小さなカードケースや小銭入れにも帆布生地は大活躍!
革製のカードケースを使っているビジネスマンも多いですが、よりカジュアルにしたいとき、周りと差をつけたいときは帆布製なんていかがですか?
こちらはデニムを表生地に、中生地に帆布を使ったルームシューズです。
くるっと折りたたんで持ち運べるので、授業参観や旅行などに持っていけて便利!
中生地に帆布なんてとてもおしゃれな作りだな〜と関心します。
帆布生地を使ったアイテムのイメージが広まったのではないでしょうか?
最後に、YAMATOMIでオススメしたい帆布生地も合わせてご紹介しましょう。
あなたのアイテム作りに役立ててみてください!
キャンバスのようにしっかりとしたハリのある6号帆布生地です。
厚みがしっかりしているので、学校資材などにオススメ!
堅牢度を高めたしっかりめ帆布生地です。
カラー展開も豊富で、お好きな色をお選びいただけます!
使うほどに味わいを増し、使う人の歴史が垣間見える帆布生地です。
長く愛用するカバンなどに活用してみてくださいね。
こちらの帆布生地はかなり厚く手触りが固いですが、変形しにくいという特徴があります。
肩掛けカバンやリュック、シューズなどにオススメです。
コットン100%のため、厚みがありながらしなやかさを持っているのがポイント。
インテリアやアウターなどにもお使いいただけます!