ホーム > ハイテンション生地の特徴と魅力とは?実際に使われているアイテムもご紹介
2019.9.13
よく伸びる生地といえばニット生地。
しかし、その中でもかなり伸縮性があるちょっと変わった生地「ハイテンション生地」ってご存知ですか?
今回はちょっと特殊な場面で使われているハイテンション生地について、特徴と使われ方をご紹介します!
目次
アパレル関係で働いている人でない限り、アパレル用語ってわかりづらいですよね。
伸びる生地のことを「ハイテンション」や「○WAY」と呼びますが、正直何が違うかわからない…そんな人も多いでしょう。
そこで、それぞれの単語の意味を解説します。
ハイテンション(high tension)と言うと、「気分が昂ぶってる、盛り上がってる」という意味で日常的に使う人も多いかもしれません。
しかし、その意味での「ハイテンション」って和製英語だってご存知でしたか?
ネイティブに「I’m high tension」と伝えると、別の意味で捉えられてしまうのです。
「ハイテンション」はもともと、「張力」や「緊張」という意味。
そこから派生して、アパレル業界で使われると「よく伸びる」「伸縮性が高い」という意味なります。
(ちなみに、英語で「I’m high tension」と言うと「めちゃくちゃ緊張してる」というニュアンスで伝わります!)
ハイテンションと同じような使われ方として、「○WAY」という言葉も。
○の中には1・2・4のどれかの数字が入ります。
まず1WAYとは、「横方向にのみ伸びる生地」のことで、普通の衣類のニットとイメージすると良いでしょう。
そして2WAYになると「縦・横どの方向でも伸びる生地」を指し、ニットよりも自由自在に伸縮するイメージです。
そこから派生したのが4WAYなのですが、実はこれ、間違ったアパレル用語。
「上下左右に伸びる」という意味で4WAYなのですが、「縦横に伸びる」と同じ意味になるため、4WAY=2WAYだと覚えておくといいですね。
そしてハイテンション生地は普通の生地よりも伸縮性があるため、2WAY生地と同じ扱いになります。
ハイテンション生地とは、糸のループをタテ方向に連続で編み上げて作られた編み物(ニット生地)のこと。
ニット生地って秋冬用のふわふわしたニットを思い浮かべますが、それとは違った見た目や特徴を持っており、より機能性に優れたのがハイテンション生地なのです。
素材にはゴムと同じような構造のポリウレタン繊維がメインで、織物や秋冬ニットなどのジャージー素材とはまた違った特徴の素材を使っています。
そのため、ふわふわニットとはひと味もふた味も違う魅力があるんですよ。
ここで、ハイテンション生地の主な特徴を3つご紹介しましょう。
ハイテンション生地の最大の魅力は、抜群の伸張回復性と復元力!
ぐい〜っと引っ張っても、手を離せば完全に元通り。
かなりストレッチ性に優れていて、変形させてもきちんと元の形に戻ります。
それだけでなく、よく伸びるということは体にも綺麗にフィットするということ。
たくさん走ったり、ジャンプしたり、ダイナミックに体を折り曲げたりしてもフィット感は変わりません。
どんな動きにも対応するため、スポーツや競技向きの生地なのです。
ストレッチ性は別の角度から見えると、耐久性があるとも言えます。
どれだけ引っ張っても元に戻るのですから、何度洗濯しても型崩れしにくく、何度でも着回せるということなんですね。
他にも同じニット生地と比べると、糸が抜ける・ネップ(毛玉)ができる・伝線するといった生地トラブルが少ないのがポイント。
そんな耐久性を実現しているのも、ハイテンション生地の素材となるポリウレタンだったりします。
よく伸びて頑丈なだけでなく、糸に特殊な加工をすることで「夏は涼しく冬は暖かい」という理想の着心地を実現することも可能!
夏場は薄手にしたり、逆に冬場は裏に起毛生地を使って暖かくしたりと、わりと加工の幅が広いのも特徴です。
その他にも速乾性があり通気性抜群だったり、心地よい肌触りだったりと、いろいろな面で機能性が高いです。
日常生活やアウトドアアイテムに使うも良し、スポーツに使うもよし。
機能性が高いおかげで幅広く活用できるのが魅力です!
それでは、具体的にハイテンション生地ってどんなアイテムに使われているのでしょうか?
ここでは「運動・競技用」「舞台衣装」「生活・その他の用品」の3つに分けて活用法をご紹介しましょう!
Tシャツや半ズボンの下に着るアンダーウェアや、水泳に必須の水着や帽子など、運動・競技用としてハイテンション生地が使われることが多いです。
やはり体にフィットして通気性が良いだけでなく、どんな動きにも対応するという強みがあるので、運動にこそぴったりなんですね。
競泳水着は動きやすく、泳ぎの邪魔にならない素材であることが条件。
ハイテンション生地はまさに理想で、最近はおしゃれなデザインの競泳水着も増えてきました。
競泳ではなく、プールや海で遊ぶとき用の遊泳水着もハイテンション生地が使われています。
ハイテンション生地は水を吸いにくくすぐに乾きやすいですし、ポリウレタン素材は染色しやすいので、おしゃれなデザインにするのにも向いているのです。
程よく体にフィットして、セクシーにボディラインを出すアンダーシャツ。
汗を吸い取り発散させる役割がありますが、ハイテンション生地なら普通の生地が吸い取りにくい部分の汗も吸い取ってくれます。
汗を吸い取ったり、暖を取ったり、はたまた下着が見えたりするのを防ぐためにズボンの下に履くものがアンダーパンツです。
こちらも伸縮性があり体にフィットし、さらに蒸れにくい生地を選ぶのがポイント!
発表会や演劇などの舞台用衣装にハイテンション生地が使われていることもよくあります。
例えばバレエは体のスリムさを引き立たせるために、演劇の衣装はその役らしさを引き出すためになど。
どんな衣装に使われているのかを見てみましょう!
こちらは体操やスケート等に使われているレオタード。
美しい発色もハイテンション生地ならではです!
バレエの衣装はリボンやチュールなどもふんだんに使われていますが、体に密着する部分はハイテンション生地。
どんなにダイナミックな動きをしても邪魔にならず、美しい姿をキープできます。
デパートなどで子供向けの仮面ライダーショーを見たことはありますか?
その役者が着ている衣装も、肌に触れている部分はハイテンション生地が使われていることが多いです。
跳んだり跳ねたり体をねじったりと、インパクトのある動きが多いサーカス衣装にもハイテンション生地が欠かせません!
煌びやかな装飾をつけて観客を魅了します。
運動や舞台など、ちょっと特殊な場面で使われるハイテンション生地を見てきました。
ですが、実は生活やその他の、もっと身近な場面でもよく使用されています。
私たちの身近なアイテムでは、どんな風に活用されているのかをご紹介しましょう。
こちらは「着心地が良い!」「そのまま外に出れる!」と人気のユニクロブラトップ。
表面がサラサラして肌触りが良い上に体にフィットするのは、ハイテンション生地だからこそ!
こちらはアウトドアなどで使える日除けシェード。
よく伸びるため、パンと張って広い範囲に日除けを作ることができて便利です。
ハイテンション生地の特徴や活用法を見ると「自分もこんなアイテムが作りたいな」とアイデアが湧いてきませんか?
最後に、そのアイデアを実現するYAMATOMIオススメのハイテンション生地をご紹介します!
固そうな見た目に反して、意外とよく伸びるハイテンション生地です!
ハリがあるのでスキニーパンツやタイトスカートにオススメ★
伸縮性があるだけでなく、キレイに整った表面で光沢感もあります。
着心地の良さを活かしてボトムスやジャケットなどにどうぞ!
まるで表面に細かなラメがあるかのように、光加減によってはキラキラと見えるキレイな生地です。
気持ち良いほど伸びるので、スポーツウェア全般にお使いいただけますよ。
迷彩柄のプリントでお洒落度UP!アウター、スポーツ、ボトムなど幅広く活用できます★
普段は周りにあまりハイテンション生地を見かけないかもしれませんが、ちょっと特殊な場面になると頻繁に使われています。
秋冬は文化祭やハロウィン、クリスマスなど、仮装する機会も増えてきますよね。
そんなときにはぜひハイテンション生地を使って、あなただけの仮装アイテムを作ってみるのもいいですね!
必要な場面になったら、あなた好みのハイテンション生地を選んでみてください★