ホーム > 水着やレオタードに使われている生地の種類とその特徴とは?
2019.5.21
夏に着る機会の多い水着や、バレエや体操などに使われているレオタードなど、スポーツ用の衣類ってどんな生地でできているか気になったことはありませんか?
普通の布は強く引っ張ると伸び切ってしまったり、破れてしまう性質がありますが、こうしたスポーツ用衣類は伸縮性と強いキックバックがあり、体にフィットしつつ動きにも合わせてくれますよね。
そこで今回は、水着やレオタードに使われている生地の種類と特徴についてまとめました!
目次
スポーツ用の衣類といえば、通気性の良いTシャツやジャージ素材のハーフパンツなどをイメージします。
たくさん汗をかく場面で着用することから速乾性があり耐久性にも優れているものが多いですよね。
しかし、水着やレオタードなどに使われる生地はひと味違うもの。
まずは水着やレオタードに使うための生地の条件を挙げてみましょう。
他のスポーツ用衣類と同じように、速乾性が高いことが重要です。
レオタードやバレエや体操などで着用されますが、優雅に動いているように見えても体中の筋肉を使っており、大量に汗をかきます。
また、水着も水の中で使うため汗をかいていることがわかりにくいですが、ずっと濡れたままだと不快ですよね。
どちらの生地も「水分の吸収」「水分の放出」の両方がスムーズにできることが大切なのです。
例えプールに遊びに行ったり、趣味で体操やバレエを習っていても、水着やレオタードがスポーツ用の衣類であることは変わりません。
スポーツ用衣類はお出かけ着とは違い、耐久性とは切っても切り離せない関係なのです。
激しく動いたり、体を縮めたと思ったら伸ばしたり、地面などに擦れたりするため、長く使い続けるには高い耐久性が求められます。
そのため、使われる素材も上質だけど弱い天然繊維よりも、丈夫で管理しやすい合成繊維が好まれます。
そして何よりも重要な条件は、伸縮性に優れていること!
水中で水の抵抗を少なくしてスムーズに泳ぐためには、体にフィットした水着が必要。
バレエや体操で1つひとつの動きを美しく見せるためにも、体にフィットしたレオタードが必要なのです。
伸縮性があることで、ちょっと小さめに見えても実際に着てみると体にフィットした衣類が出来上がります。
体の動きに合わせて形を変え、動きの邪魔にならないのもポイントですね
あとは、水着の場合UVカットや塩素に強い構造かどうかもチェックしたい部分です。
水着やレオタードに重要なのは伸縮性。
そこでテキスタイル業界の用語として覚えておきたいのが「1WAY」と「2WAY」という言葉です。
それぞれの意味は次の通り。
1WAY(ワンウェイ):横方向にのみ伸びるニット
2WAY(ツーウェイ):縦横の両方向に伸びるニット
1WAYはTシャツやカットソーなどをイメージするとわかりやすいでしょう。
引っ張ってみると縦方向にはほとんど伸びませんが、横方向には伸びやすいので、その人の体型に合わせて伸縮できます。
一方で2WAYは縦横の両方向に伸びるニットのことで、まさにこれが水着やレオタードなどに使われている素材なのです。
生地選びの際には、ぜひ1WAYと2WAYの違いも意識してみてください。
続いて水着やレオタードに使われる生地の種類についてです。
2WAYの生地が使われるとはいっても、2WAYにはいくつか種類があるもの。
種類が多くて迷ったら「ストレッチ」「ハイテンション」などの名前がついているものが良いでしょう。
ハイテンション生地とは、2種類以上の意図を組み合わせてループを縦方向にして連続で編み上げた生地のこと。
素材もゴムのようなポリウレタン繊維やナイロンを使っており、縦横はもちろん、斜めにもよく伸びてストレッチ性に優れています。
ただしよく伸びることで心配されるのが耐久性。
「ストッキングのように伝線してしまうのではないか?」と気になる人もいますが、ストッキングほど薄くはなく、耐久性も高いので伝線や糸抜けなどを心配する必要はありませんよ。
また、ハイテンションニットは薄くて涼しいイメージがありますが、特殊加工によって季節に合わせたアイテムを作ることができます。
例えば暖かいレオタードを作りたいときは、使う糸の素材を暖かいものに変え、肌に当たる裏面にだけ起毛加工をされているものを選ぶとOK。
夏には涼しく、冬には暖かく快適なハイテンションニットが作れるのです。
スパンデックスも同じく縦横方向によく伸びる2WAY生地です。
最大の特徴は塩素に強く耐久性にも優れている耐塩素高耐久性を持っているので、水着や水泳帽などのスイムウェアに適しています。
他にも耐熱性があるので真夏の日差しにも強かったり、耐光性があって色の変色が起きなかったりと、あらゆる面で強い生地。
まさに「スイムウェアのための王道生地」だといえますね。
素材は主にナイロンやポリエステルなどの合成繊維を使用しており、ポリウレタンを少しの割合で混ぜています。
耐久性が弱くなってしまうため、ウールやコットンなどの天然繊維はほとんど使われていません。
スパンデックスとは、1959年にデュポン社が開発したポリウレタン弾性繊維の一般名称。
「ライクラ」という商標名で発売されたため、両方の名前を覚えておくと良いでしょう。
ライクラに使われる糸はクモ糸のように細く、生地はゴムのように薄いのが特徴。
生地は平置きしたときよりも1.5倍も伸び、動きの邪魔にならないため動きやすいです。
また、保温性が高くさらっとした肌触りもポイント。
そのためレオタードや舞台衣装だけでなく、美脚ストレッチパンツなどにも使われるんですよ。
シワにもなりにくいので、さまざまなアイテムに幅広く活用できます。
水着やレオタードに使われる生地のイメージが湧いてきましたね。
そこで、実際にアイテム作りの参考にできるおしゃれな水着やレオタードを、インスタグラムからピックアップしました!
水着の基本的な形といえばビキニ。
シンプルでベーシックな形なので、プリントを加えたり、フリルやメッシュを取り入れたりして、おしゃれな水着にしてみてはいかがでしょうか?
こちらの水着は羽織タイプにでできています。
近年は体型隠しにもなる水着や羽織ものの需要が高まっているので、合わせて作ってみてはいかがでしょうか?
中にはストレッチ素材を使った、ペット用の水着もありました!
サーフィン用の水着でしょうか?オシャレにきまってます★
続いてレオタードを見ていきましょう。
水着ほど塩素や水への耐久性は求められていませんが、体の動きが大きくなる分、動きやすさが求められます。
このようにレースなどの装飾がついているレオタードでも、ベースの部分は2WAY生地です。
体にフィットさせるものだからこそ、しっかり伸縮性のある生地を選びたいですね。
バレエや体操を習うキッズ向けのレオタード選びやレオタード作りは慎重に!
成長するからとサイズが大きいものにするとフィット感がなくなり、かといって小さいと窮屈になります。
ジャストサイズのものを選んであげましょう。
最後に、YAMATOMIでオススメしたい2WAY生地をピックアップしました!
水着やレオタードの企画、制作はもちろん★最近ではアパレルや小物入れ、雑貨などでも使われる事も増えてきました。是非面白い商品企画を考えてみては如何でしょうか?
ソフトなタッチと快適なフィット性が特徴な生地です。水着・レオタードや自転車・陸上競技用のスポーツウェアに大変適しています。
中こちらもスウィムウェアやレオタード、フィットネスウェアにオススメ。高い吸水速乾とUVカットを兼ね揃えた2WAY生地です。※この製品には旭化成のポリウレタン繊維〈ロイカ〉を使用しています
こちらは伸縮性に優れたハイテンションニットで、さまざまな色を取り揃えています。
広幅なのも嬉しいですね。レギンスなどにもオススメの生地です。
品番: yg11080
品名:FEEL FINE® ベア天竺
ソフトな膨らみ感のあるマイクロバルキーアクリルとレーヨンを組み合わせた、ふんわりなめらかで上質な風合いと軽量感を合わせ持つ、あたたかな素材です。
品番: fdM1010
品名:Moction ポリエステルカチオン 杢 2WA
杢調の2WAYニットです。吸水速乾、UVカットなどの加工がしてあり、水着に活用できます。
水でも陸でも!全ての運動を快適にしてくれる、ライクラスポーツファブリックです★
お出かけ着は生地の質感やデザインなどに注目しがちですが、スポール用はちょっと違います。
水着やレオタードなど体にフィットするアイテムの場合、伸縮性や耐久性、UVカットなどの機能性にも注目してみてください!
シンプルなアイテムだからこそ、ピッタリ合う生地を選びましょう!