ホーム > 【素材LABO】裏起毛ってどんな素材?メリットや活用シーンについて解説!
2019.2.13
2月はまだまだ寒い時期が続きます。
もうしばらくは冬物のアイテムにお世話になるでしょう。
ここで最後の冬物の買い足しとして、長く愛用できる裏起毛アイテムを選んでみてはいかがでしょうか?
「裏起毛」という言葉を聞いたことがある人も多いかもしれませんね。
今回は裏起毛とはどんな加工なのか、そして特に人気の高い裏起毛アイテムをご紹介します!
目次
洋服の中には生地1枚で仕立てた服もありますが、見せるための表と着心地を左右する裏がしっかりと区別された服もたくさんあります。
特に冬場のファッションアイテムは「寒くてもおしゃれを楽しみたい!」という人のために暖かさもデザイン性も重視されているため、裏側に加工を施した生地も多いです。
その中に「裏起毛」と呼ばれる加工方法があります。
「裏起毛」とは、裏につけた生地の表面を、特殊な加工で毛羽立たせたもののこと。
繊維が毛羽立つ事により生地のボリュームが増し、空気をより多く含むようになるため保温性が高くなるのが特徴です。
その生地全体に厚みを出しますが、フェルトの綿のようにふわふわしているので着心地が悪い、ゴワゴワするという感じはありません。
きれいに毛羽立たせるために、ニットと同じ素材のコットンやウール素材から作られることが多いですね。
裏起毛と似たような加工に「裏毛」や「裏フリース」と呼ばれる加工もあります。
しかし、これらは似ているようで似ていない加工方法なので、その違いを解説しましょう。
「裏毛」は「裏パイル」とも言われており、生地の裏側に編地を起こしたものです。
ループ状に織られたパイル生地(タオルの表面のような生地のこと)を、生地の裏側に当てることにより「裏パイル」と呼ばれます。
パイル加工は繊維と繊維の間に空気を含ませますが、生地の厚みを抑えられるため、比較的ゴワつきが出にくい加工方法です。
保温性は裏起毛に劣りますが、吸水性に優れているのでパーカーやトレーナーなどスポーツなどで使うアイテムに取り入れられています。
「裏フリース」は生地の裏側にフリース素材を当てがい、暖かさを出したアイテムのこと。
そもそも「フリース」とはポリエステルなどの化学繊維から作られた起毛生地のことで、裏起毛とほぼ同じです。
区別するなら、起毛させた生地の中で、化学繊維を使った素材のものがフリース素材だと言えるでしょう。
フリース生地という厚みの生地を重ね合わせるため、裏起毛アイテムより厚みがあります。
生地の表面を起毛させるための加工のやり方はそこまで難しいものではありません。
まずは平織りの生地を用意し、針などで生地の繊維を引っ張り出します。
引っ張り出した繊維は長さがバラバラなので、あとは長さを綺麗に刈り揃えれば起毛生地の完成です。
もちろん起毛加工をするための機械もあるので、一つひとつ手作業でする必要はありません。
さらに起毛させることで、保温性以外の生地の特性が変化します。
・柔らかくてふわふわな手触りになる
・色を柔らかい色調に変化させる
・柄の輪郭をぼかす
生地を起毛させることは、アイテムのデザイン性も変えることができるという一面も持っているんですね。
生地を起毛させるだけでも暖かみが増します。
では、なぜわざわざ裏起毛にする必要があるのでしょうか?
裏起毛アイテムのメリットをご紹介しましょう。
裏起毛アイテムは表面が普通の生地、裏地には起毛生地を使います。
そのため保温性が高く、とても暖かいのが最大のメリットです。
しかも起毛された裏地も邪魔になるほど厚みがあるわけではないので、薄手でも暖かく過ごすことができます。
特にパンツアイテムは足元が寒くなってしまいがちですが、重ねばきしなくて良いのは嬉しいですね。
重ね着の多い真冬は特に、1枚でしっかり暖の取れる裏起毛アイテムを重視します。
裏起毛アイテムは暑くなってしまいやすいので、暖かい季節には向きません。
しかし、日本は秋の寒暖差が激しく、春でも長く寒さが続きます。
裏起毛アイテムなら秋や春は1枚で快適に過ごせますし、真冬であってもコートやインナーなど多少の重ね着で寒さをしのぐことができるのです!
つまり秋〜春まで、最大6ヶ月もの間、長期間活用できるアイテム。
お気に入りを見つけて、何度でも着回したいですね。
起毛加工を施した生地は柔らかく、裏起毛の洋服にすればふんわりとした着心地を楽しむことができます。
ニットやウールなどの天然素材ならなおさら、そのふわふわした感触をより好きになるでしょう。
暖かいうえに優しく包まれるように着心地が良く、快適に過ごすことができますよ。
実際のところ、裏起毛アイテムにはどんなアイテムがあるのでしょうか?
そもそもそんなにアイテム数や種類は多いのか気になる人も多いでしょう。
街の中ではデニムやトレーナーなどをよく見かけることもありますよね。
実はそれ以外にも、意外な裏起毛アイテムがありますよ。
冬に普通のデニムを着るなら、中にももひきなど暖を取るためのアイテムが必要になりますが、膝の曲げ伸ばしがしにくいですし、履きにくいですよね。
そのため冬になると、GUやユニクロなどで裏起毛のデニムシリーズが展開され、あちこちのショップで見かけるようになります。
それだけ裏起毛デニムの需要があるということです。
裏起毛デニムは見た目には普通のデニムと変わりありませんが、履いてみると保温性が高く、足が寒くないデニムです。
オススメの履き方は、裾の部分を折り返して履いてみること。
裏地部分は表面と別の素材なので、おしゃれのパターンが広がります。
子供用にも裏起毛デニムが販売されています。
デニムならどんなアイテムともコーディネートを組みやすいので、親子お揃いのコーディネートも可能!
子供も足が暖かく、快適に過ごせることでしょう。
トレーナーはファッションの印象を左右するトップスのひとつ。
トレーナー自体が厚手なので保温性はありますが、裏起毛にすることでより保温性を高め、より暖かいアイテムに仕上がります。
おしゃれでいろいろ着回せそうなトレーナーをご紹介しましょう。
「ピーナッツ」から大人気キャラクター「チャーリー・ブラウン」のシンプルイラストを施した裏起毛トレーナーです。
胸元のワンポイントがかわいいうえに、女性が好む丸みを帯びたシルエットになっています。
裏起毛なのでもちろん暖かく、寒いのが苦手な女性でも着れそうですね。
より暖かく過ごしたいときは、裏起毛トレーナーをタートルニットなどのトップスと組み合わせて着ると良いでしょう。
首元や袖口から別素材のアイテムをのぞかせることで、おしゃれ上級者に見せることもできますよ。
冬には暖かいインナーが必要ですが、あまり生地が厚いと着膨れしてしまいます。
そこで薄手のインナーとして、裏起毛のインナーが特にオススメです!
薄手なので1枚だけでも驚くほどの保温性があり、かなり重宝するでしょう。
最近は冬でもレース素材のアイテムが愛用されるようになりました。
通常のシンプルなインナーもいいですが、レースが施されたインナーでレース部分をチラ見せするのもオススメです。
女性にオススメしたいのが、カップパッド入りの裏起毛インナーです。
ブラの締め付け感が苦しいときや、家でゆっくり過ごしたいとき、カップパッド入りなら締め付け感がないので快適に過ごせますよ。
冬でもワンピースを着ておしゃれを楽しみたい女性もたくさんいますよね。
しかし生地が薄く、通気性が良いワンピースだと凍えてしまいます。
そこで、裏起毛ワンピースなら女性の味方です!
この秋冬で特に人気なのが、キレイめカジュアルにも、上品にも着れるスウェットワンピースです。
1枚でさらっと着るだけでおしゃれに見えるので、アクセサリーなどと合わせるのもいいですね。
こちらは外から見たら薄手のワンピースに見えますが、中には裏起毛の加工が施されています。
そのため寒い時期でもシフォンワンピースでファッションを楽しむこともできますよ。
暖かいアイテムを作るには、表面の生地と裏側につける生地を別々にし、裏側には起毛させた暖かい生地を当てる方法が間違いありません!
それではYAMATOMIがオススメする、裏地にピッタリな起毛生地のご紹介です。
こちらはその名の通り、ふんわりと起毛させてとても暖かい生地となっています。
ハリ感が特長のロングセラー商品です。カラー展開が豊富な点も嬉しいポイント。ジャケット、パンツ、スカートなど、フルアイテムで使用できます。
毛足を長くしてより保温性を高めたシャギー生地ならこちらがオススメです。
柔らかなアイテムに仕上げたいなら、こちらのやや薄手で扱いやすい生地が良いでしょう。
肌触りの良いあたたかな両面起毛の生地です。タテヨコ2WAYストレッチなので、アクティブなシーンや長距離の座り姿勢でもノンストレスな着心地が味わえます。
超極細ナイロン糸使いの「新感覚」素材です。 ソフトでしなやかな風合いを備え、優れた発色性、軽快な着心地感、ナチュラルな表面感を持つうぶ毛タッチが特徴。撥水機能があり、ダウンや軽いアウター、アウトドアアイテムなどに向いています。
裏起毛の加工を施した生地なら、見た目はおしゃれでも着てみるととっても暖かい、とても便利なアイテムを作ることができます。
もう「この服はおしゃれだけど、寒いから着れない…」なんてことに悩まなくても良いのです!
しかも裏起毛アイテムなら、秋と春は1枚で着れますし、ゴワつきも少ないので真冬にはコートや上着を羽織ってさらに防寒対策をすることもできます。
秋〜春まで長く愛用できるため、ぜひ裏起毛アイテムを着回し、徹底活用していきましょう!