ホーム > 【生地LABO】綿・コットン生地の特徴|メリットやデメリットについて解説
2018.12.18
あなたは、私たちの身近にある繊維素材といったら何をイメージするでしょうか?
現代では合成繊維であるポリエステルが使われた生地が多くなっていますが、天然繊維であるコットンもまだまだ活躍しています。
そこで今回は、改めてコットンの特徴について取り上げました!
コットンのメリットやデメリット、そして日頃どんなアイテムの素材として使われているかなどの活用方法についてもまとめています。
・コットン=ふわふわした綿のイメージが強いけど、実際どんなもの? ・コットンの特徴や、コットンを選ぶべきメリット、気をつけたいデメリットって何? ・肌に優しい素材を選ぶならコットンが良いって本当? ・コットンってどんなものに活用するのが適してる?
という疑問を持っている人にオススメ。身近にあるコットンだからこそ、特徴を覚えておくといいですね!
目次
コットンの歴史は古く、5000年以上前の古代インドまで遡ります。
そこから商人によってイタリア、スペインを経由してヨーロッパへ、中国から日本へと広まってきました。
現在の日本では、生地等に使われている繊維の40%はコットンが使用されているようです。
また、コットン100%の素材もあればポリエステルなどの合成繊維と混合させた素材もあります。
混合させることで片方のデメリットを片方のメリットて補う、補填効果が生まれるんですよ。
混合コットンもありますが、今回取り上げるのはコットン100%の生地。
では、コットン100%にはどんな特徴があるのでしょうか?
まず覚えておきたいのは「吸水性が高いけど乾きにくい」という点です。
コットンは水分を吸収しやすい繊維ですが、吸った水分をすぐに蒸発させられず、比較的乾きにくい特徴もあります。
洗濯するときには乾きやすい場所に干しておくと良いでしょう。
コットンの他にもリネンやシルクなど天然繊維もありますが、コットンはとりわけ「水に強い」という性質があります。
水に強いことで洗濯しても平気で、何よりも使い回しが効くのがいいですね。
水に強いだけでわりと使用用途も広まるので、ぜひ覚えておきたい特徴です。
そして身近な素材で慣れている人も多いかもしれませんが、第三に「柔らかい肌触り」という特徴もあります。
コットンで作られた生地はとても柔らかく、また同時に手触りが良いものが多いです。
身につけていても心地良くて快適に過ごせますよ。
ではコットン100%の特徴を元に、コットンのメリットとデメリットについても見ていきましょう。
コットンは生地の外側と内側に気温差ができることで吸水性を発揮します。
内側の水分を吸い取り、外側に放出してくれるのです。
そのときに涼しく感じるため、夏向けの涼しいインナーなどが作れます。
また、冬場は作り方を変えたり厚みを持たせたりすることで保温性を保ちつつ、吸水性・放湿性に優れたインナーを作ることも可能です。
コットンは生地を起毛させたりパイル立たせたりすることで、同じ素材でも違った手触りや風合いにしたり、さらに保温性をはじめとした機能性を高めたりすることができます。
100%のコットンひとつでさまざまなタイプの生地、多くのアイテムが作れるため、「とりあえず素材選びに困ったらコットンで」という人もいるほど。
だからこそ5000年以上も全世界で使われ続けているんですね。
コットンは染料に使われるアルカリに強いという性質を持っているため、さまざまな色に染色することができるのもメリットです。
繊維によっては染色しようとすると繊維が負けてしまったり、うまく色が入らなかったり、洗濯するとすぐに落ちてしまったりと苦戦する中、コットンは染色向きの素材。
また柄やイラストをプリントすることにも強いく、コットン素材を選べば色物や柄物を楽しめますよ。
水やアルカリに強いという特徴から、洗剤を使って洗濯しやすい、ガシガシ洗っても強いというメリットが挙げられます。
洗濯しやすいということは汚れやイヤなニオイを落とせるということであり、お手入れがしやすいとも言い換えられますね。
長く愛用したいものなどは、洗濯しても繰り返し使えるコットン素材を選ぶと良いでしょう。
特に汚れやすいけど繊細な肌を保つ子供の服は、ぜひコットンをチョイスしたいところです。
水に強いコットンですが、それと同時に水分を含みやすいという性質があります。
水分を含むと体積が増えるのですが、乾燥させることで元の状態よりも小さく縮みやすくなってしまうのです。
このデメリットを補うためには、干し方や乾燥のさせ方に注意しなければいけません。
着用したり洗濯したりすることで摩擦が起き、羽毛立ちしやすいというデメリットも気になるところ。
羽毛立ちすると毛玉ができ、手触りも見た目も悪くなってしまいますよね。
羽毛立ちさせないためにはできるだけ摩擦を起こさないようにすることが大切です。
もしくは最初からネップを出しておくことで、羽毛立ちしても目立ちにくく古着のようにするという方法もオススメ!
コットンは利便性のある素材なので、活用方法がとても幅広いです。
むしろ身の回りに溢れすぎて、幅広すぎて使い道に迷ってしまうほど。
そこで、実際に私たちの日常でどのようにコットンが使われているのかの使用例を見ていきましょう!
コットンの吸水性を活かし、タオルとして作られていることが多いです。
コットンタオルは柔らかくて肌触りも良いため、顔や身体を拭くときにも心地良いですよね。
なお、タオルにする場合はより吸水性を高めるためにパイル編みにします。
バスタオルからフェイスタオル、タオルハンカチ、そして台拭きまでタオルの種類もさまざま!
コットンならどんな大きさ・形・用途のタオルにも対応でき、しかも安価で手に入るので初心者も挑戦しやすいです。
また、コットンの白さを活かしたタオルは清潔感もあるのでオススメです。
コットンインナーは伸縮性があり、汗を吸って、その湿気を外に放出してくれます。
肌触りもさらさらとしていて気持ち良いものや、ふわふわしていて温かいものまで色々な種類に対応可能。
いつものインナーだと何となく違和感があって気になる…という人は、コットンインナーを選んでみてはいかがでしょうか?
子供や赤ちゃんには薄手のガーゼコットンを使ったものがいいですね。
最近はユニクロやGUなどの身近なショップでコットンインナーを扱っているところも多いようです。
値段もそれほど高くなく、ずっと心地良く使い続けられるインナーが手に入ります。
女性向けなら、こちらのようなパッド入りの楽ちんコットンインナーはいかがでしょうか?
キャミソールやタンクトップなどの肌着だけでなく、女性もののランジェリーから男性ものの下着までコットンを活用することもできます。
下着はフィット感が重要ですが、身体を締め付けすぎてもいけないため、コットンなら程よい伸縮性があってピッタリです。
そして何よりも吸水性がありつつベタつかないという点が下着との相性バッチリの所以でしょう。
このように真っ白なインナーや下着を身に付けていると、見えない部分ではあるものの、気持ちも明るくなりますよね。お気に入りの下着は大切に使おうという意識も働きます。
コットンの肌触りと活かした下着は着け心地も最高です。
下着を新調するときには、素材にこだわってあえてシンプルなものを選んでみてはいかがでしょうか?
コットンという素材だけでも、春夏秋冬さまざまな季節のアイテムを作ることができます。
特に気温や体温で左右されるトップスも、夏には薄手のものを、冬には厚手のものを手軽に作れるのです。
1年を通して活躍するコットンだからこそ、利便性が高く年中愛用されているんですね。
例えば寒い季節に大活躍のタートルネックのトップス。
肌触りが良くて吸水性・放湿性があるので、大人はもちろん子供も快適に過ごすことができます。
冬服選びのときにも素材を確認し、コットンとその他の素材の触り心地の違い、コットンのコスパなどをチェックしてみると面白い発見があるかもしれません!
私たちがよく知っているデニム生地も、コットンから作られていることをご存知でしょうか?
デニムって硬いイメージですが、素材自体は柔らかいからこそ履いていてもぴったりフィット。
コットン100%のものもありますが、他の素材と混合して使ったり、織り方を工夫したりすることで硬さを調整することができます。
デニムの青い色やグランジ感も、コットンの染色に強いという特性から実現できるのです。
デニムといえばデニムパンツ(ジーンズ)。
コットンが使われたデニムパンツは柔らかくストレッチが効いて、それでいて色味がかっこよさも引き出してくれますね。
メンズにもレディースにも、子供にも大人にも活用できる優れものです。
小物にもコットンを取り入れることができます。
帽子なら、春夏はキャップ、秋冬はニット帽など季節に合った帽子がありますが、そのどれもコットンで作ることができるのです。
他にも靴下や手袋、ストール、マフラーなど、コットンの用途は本当に幅広いですね。
靴下は足裏からの汗や湿気が出るため、蒸れないような素材選びが重要になりますが、コットンならそんな心配もありません。
コットンで作られた靴下なら「サラッとしているのにあったかい」を実現できるのです。
冬の靴下探しは、ぜひコットン生地を選んでみてはいかがでしょうか?
使いやすく、私たちの生活には欠かせないコットン。
最後に、YAMATOMIでオススメのコットン100%生地をご紹介します!
柔らかく風合いの良いコットンを選ぶなら、こちらの40S二重ガーゼがオススメ。
比較的丈夫なので、衣類はもちろんバッグや雑貨、資材などにも活用できますよ。
オーガニックの綿わたから糸に、その後染色された生地を柔らかく織り上げたコットンガーゼ。
グランジ感のある色にざっくりとした風合いがナチュラルな雰囲気を出しています。
柔らかな風合いのソフトニット天竺。
伸縮性があって着心地が良く、Tシャツや肌着に特にオススメです。
表生地がパイル。裏面がガーゼになった風合いの柔らかな生地。
病院の包帯のような見た目ですが、これがまた肌触りが良く、赤ちゃん向けのアイテムにオススメ!
①撥水、撥油性に優れ汚れにくい。②染み込んだ汚れも洗濯で落ちやすい。③いつもソフトな風合い④吸湿性、透湿性は従来の綿素材と変わりません。⑤速乾性があります。⑥耐久性 を兼ね揃えた機能性満点のコットン生地です。
太番手の綿を使用することで柄の凸凹を強調し、よりセーターライクに仕上げた生地です。カットソーならではのハリ感があり、幅広いアイテムにご使用頂けます。
これからタオルや衣類などのファブリックアイテムを作るとき、何よりも「使いやすさ・肌触り・コスパ」の3点を重視するならコットンを選んでみてはいかがでしょうか?
水に強く吸水性に優れ、染色にも強いコットンなら、どんなアイテムにも活用できてしまいます。
コットンの特徴を理解し、物作りや日用品にコットンを取り入れていきましょう!