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「T/C」はどんな素材?特徴・メリット・取り扱い方までを解説

2025.4.1

生地や衣類などの素材に「T/C」と表記されているものを見たことはあるでしょうか?

ファブリック業界の専門用語ですが、実は私たちの身の回りに意外とたくさんある素材のことです。

もしかしたら、あなたが今着ているシャツにも使われているかもしれません。

今回は「T/C」とはどんな素材なのか、名前の由来やメリット、向いているアイテム、そして取り扱い方までをしっかり解説していきます!

意外と知らないT/C素材とは?

T/C素材とは、ポリエステルとコットンの混紡素材のこと。

モノづくりをしている人なら、生地を購入するときに「T/C」の表記を見かけたことがあるかもしれません。

そうでない人でも、例えば洋服などのタグに「T/C」と書かれているものを目にしたことは誰しもあるはず。

ポリエステルとコットンといえば、ごく身近な素材ですよね。

では、なぜこのように表記されるのでしょうか?

名前の由来は原料の頭文字

「T/C」という表記は、実は原料の頭文字からきています。

ポリエステルのことは「テトロン」とも言うので「T」に、そしてコットン(綿)のCの2つを混紡したという意味で「T/C」と表記されます。

ちなみに「テトロン」はポリエステル繊維を開発した帝人と東レの共同商標です。

「ポリエステル」の名前通りに「P/C」と表記されることもありますが、こちらは中国や台湾などの安価な輸入ポリエステルが使われています。

と区別しましょう!

テトロンとコットンの特徴を兼ね備えた素材

T/C素材はテトロンとコットンの特徴を兼ね備えた素材として広く出回っています。

通気性、速乾性など、機能性が高いテトロンに、吸湿性があり肌触りが心地よい綿を混紡することで、とてもハイブリッドな素材になるのです。

そして2つの素材の混紡割合によって、少しずつ特性や風合いが変わるのも特徴。

たとえば「T/C 60/40」と表記される場合に、はテトロン60%・コットン40%という意味になります。

ポリエステルが入ることでハリ感が増し、天然繊維100%の綿よりも加工しやすいのも特徴。

UVカット加工により紫外線を防ぐ衣類に仕上げたり、防炎加工により火が燃え広がりにくいカーテンを作ったり。

加工によってT/C生地のポテンシャルを引き出すこともできるんですよ。

T/C素材のメリット

ではT/Cにはどんな魅力があって、どのように活用できるのでしょうか?

T/C素材のメリットをまとめました!

快適な着心地

通気性と吸水速乾性があるため、1日中着ていても、汗をかいても、蒸れにくいです。

快適な着心地をキープできるのがT/C素材の一番の魅力と言えるでしょう。

ポリエステルは入っているものの、コットンのナチュラルで優しい風合いも楽しめるのはT/Cだからこそ。

オールシーズン活躍する

T/C素材は極寒の冬でも、炎天下の夏でも、どんな季節でもオールシーズン活躍する素材です。

保温性や静電気防止の効果により、冬はトップスやアウターとして。

優れた通気性、汗を吸い取って素早く乾く特徴から、夏の肌着やベッドシーツに。

さらにアウトドア用の衣料にも向いており、季節を選ばず使いやすいですよ。

お手入れが簡単

T/C生地は家庭用の洗濯機で洗っても大丈夫なくらい、しっかりした生地でもあります。

速乾性があるため洗濯してもすぐ乾きやすく、さらにシワになりにくいため、アイロンがけの手間も不要!

簡単にお手入れができ、耐久性もあるため、日常的にガシガシ使っても安心なのが嬉しいですね。

幅広いアイテムに活用しやすい

コットンだけ・ポリエステルだけといった単一の素材よりも、混紡されることで、活用できるアイテムの幅がグッと広がります。

例えば……

一般的なシャツやバッグなどであれば、素材に迷ったらとりあえずT/Cで作ってみても良いでしょう。

色や柄も豊富なので、おしゃれアイテムだってお手のものです!

 

T/Cアイテムは取り扱いと注意点

T/C素材で作られたアイテムのお手入れや取り扱い方法も、難しいことは必要ありません。

シンプルな平織りのアイテムであれば、自宅で普通に洗濯してもOK!

繊細なアイテムなら中性洗剤を使用し、洗濯ネットに入れて洗えば問題ありません。

乾燥機にも一応かけられますが、シワができやすく、摩耗しやすいのであまりオススメしません。

生地を長持ちさせたい場合には、形を整えて日陰で吊り干ししましょう。

もしシワができた場合、当て布をして中温アイロンをかければすぐに伸ばせます。

ただしポリエステルは熱に弱いため、ポリエステルの混率が高い場合(70%以上)には低温でアイロンがけしましょう。

生地問屋YAMATOMIオススメのT/C生地

生地問屋YAMATOMIでは、スタッフが厳選したT/C生地を揃えています。

素材の混紡率が違えば、特性や風合いも様々!

ここではオススメのT/C生地をピックアップしました。

気になる素材があればぜひサンプル帳で手に取ってみてくださいね。

 

T/Cブロード

程よいハリ感と肉感があるブロード生地です。薄手で涼しげな透け感や上品な光沢が、春夏むけの大人シャツなどに向いていますよ。カラーも豊富です!

 

T/C 交織ダンガリー

やや薄手のダンガリー生地は、T/C混にすることで通気性抜群に。色ムラ感がナチュラルな雰囲気を醸し出してくれるので、ワンピースやブラウスにいかがでしょうか?

 

T/C タイプライターバイオ

高密度で織り上げたT/Cタイプライター生地で、程よい光沢感があります。バイオ加工で仕上げており、独特な風合いに。肌への張り付きも少なく暑い時期も心地良いです★

 

T/C 4WAYストレッチツイル

綾織りでしっかりと耐久性を高めつつも、伸びやすくて使いやすい4WAYストレッチに仕上げました。コットンリッチなTC混紡糸を使用することで上品な表情も魅力で、タイトなシルエットにオススメ。

 

T/Cサテンビンテージ

ツヤツヤの光沢感が目を引くT/Cサテン生地は、通気性も着心地も抜群。ビンテージ加工によるソフトな触感とふくらみも魅力です。アパレルはもちろん、衣装にもぜひ活用してください!

 

こちらのページにも幅広いT/C素材をまとめました!

作りたいアイテムにぴったりの素材をぜひ見つけてみてください。

【様々なシーンで活躍】おすすめのT/C素材(織物)を集めました★

ハイブリッドなT/C素材で幅広いモノづくり

コットンのナチュラルな風合いや肌触りの中に、ポリエステルの機能性も得られるT/C素材。

しかもポリエステルは国内で開発・製造されているテトロンなので、安心感もあります。

混紡の割合によって変わる風合いや肌触りにもぜひ注目してみましょう!

T/C素材は幅広いアイテムに活用できるからこそ、しっかりとメリットや取り扱い方を把握して、作るアイテムを選びたいですね。


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