ホーム > 春らしさ満開★カジュアルの定番ダンガリー生地の5つの魅力
2022.4.12
ファッションに詳しい人でもそうでなくても「ダンガリーシャツ」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?そう、藍色で薄手の軽いシャツです。どこかデニムのような雰囲気もありますよね。
春夏などの爽やかなシーズンに着られることの多いダンガリーシャツは、その名の通りダンガリー生地で作られています。
ダンガリー生地の魅力を知ると、早速この春から取り入れたくなること間違いなし。そこで今回は、ダンガリー生地の5つの魅力をご紹介しましょう!
目次
ダンガリーとは、タテ糸に白糸(染色していないさらし糸)、ヨコ糸にインディゴで先染めした色糸を使用し、綾織りまたは平織りした織物のこと。
昔は綾織りが主流でしたが、現在は平織りが多く、より粗くカジュアルな仕上がりになっています。
実はダンガリーって種類が多く、春夏ワンピースにぴったりの薄手のもの、帽子やカバンに使える厚手のもの、ストライプなどの柄を表現したものまであり、ダンガリーシャツ以外にも幅広く活用できるのがポイントです。
ダンガリー生地の概要や特徴はこちらでチェックしてみてください。
ダンガリーの特徴- 生地事典サイトFabric Summary
アメリカンカジュアルの代名詞といえば、デニムのジーンズ。ですが、ダンガリーシャツにも西部開拓時代からの歴史が残っているのです。
インド発祥のダンガリー生地を使ったダンガリーシャツは、その丈夫さや扱いやすさからアメリカのカウボーイたちが好んで着用していたり、米海軍の艦上用作業服として使われていたりなど、ジーンズと同じように“作業服”として好まれていたんですね。
その名残が現代にも残り、ダンガリー生地は今ではアメリカンカジュアルには欠かせない定番生地としての地位を固めています。
ダンガリー、デニム、シャンブレーはすべて、白糸と先染めの色糸を使用した織物。色糸はインディゴ(藍色の染料)を使って先染めしており、どれもよく似たような生地に仕上がります。
では、ダンガリー、デニム、シャンブレーにはどんな違いがあるのでしょうか?
デニムはタテ糸に太番手の色糸、ヨコ糸に細めの白糸を使用し、綾織りしたもの。白いヨコ糸が表面に見え、また裏側は白い部分が多いのが特徴。ジーンズの生地としてもよく使われていますよね。
シャンブレーはデニムと同じくタテ糸に色糸、ヨコ糸に白糸を使っていますが、こちらは平織り。タテ糸とヨコ糸に違う色を使うことで、見る角度によって色味や表情が変わる「玉虫効果」を作ることもできるユニークな生地です。
デニムとダンガリー、どちらも霜降り状の色ムラがあるうえに、雰囲気もよく似ていることから「ダンガリー=薄手のデニム」?と思うかもしれません。
そのためデニムの一種に分類されることも多く、生地屋さんでダンガリーを頼むと、薄手のデニム生地が出てきた……なんていうこともあり得ます。
しかし、ダンガリーとデニムは色糸と白糸の使い方が真逆の、まったく違った生地です。それぞれのテクスチャーを見比べてみると違いがわかりやすいですよ。
やはりデニムの方が、色糸のスキマから白糸が浮き出て見えますよね。
ダンガリー白糸が浮き出て見えるというよりも、色糸と白糸が中和することで、全体的に薄色に見えるのが特徴です。たとえば青い色糸なら水色に、黒っぽい色糸ならグレーに見えます。
ダンガリーとデニムを見比べてみれば、その違いは一目瞭然ですよ。
それでは、ダンガリー生地の5つの魅力を具体的に見ていきましょう!
ダンガリー生地は、
など、まさに春夏にぴったりの機能性を持っていることが魅力。
気温が高い日は外にいるだけでも体力を奪われるので、暑くなく、長時間着ていても蒸れにくく、疲れにくいというのは嬉しい効果ですよね。
加工を施すことで、UVカット効果を付けることもできますよ。
ダンガリー生地の最大の特徴とも言える、インディゴカラーの色ムラ。淡色はもちろん濃色もあり、霜降り状の色ムラによりラフな雰囲気に仕上がっています。
デニムにもよく似たその雰囲気は、老若男女問わずさまざまなアイテムに取り入れやすいです。
薄手×色ムラの組み合わせにより爽やかさも感じられるので、シャツやワンピースなど春夏向けの衣類がおすすめ!暖かなネルシャツから爽やかなダンガリーシャツに衣替えをすると、「春が来たなぁ」と実感しますよね。
色糸には、糸の段階や繊維の段階で染めておく「先染め糸」を使っていることで、色落ちしにくいことも魅力。
たとえばプリントなどの後染め製品は洗濯によって色が落ちてしまいますが、ダンガリーにはその心配がありません。そのため、自分の気に入った色味を長く楽しむことができます。
洗濯でも色落ちしないので、白い物と洗っても大丈夫という安心感もありますね。
(※ただし最初の数回は色移りが起こることがあるので、2〜3回目までは白い物と分けて洗うことを推奨します。詳しくは注意点の項目をご確認ください)
ダンガリー生地は薄手のものでもしっかりとした耐久性があることがポイント。耐久性があると、次のような点に強くなります。
つまり、着用や洗濯を繰り返しても、新品同様の形状・風合いをキープできるということ。
「薄手だからすぐダメになるかも」と思う人もいるかもしれませんが、ダンガリー生地はその逆で長持ちするのです。洗濯に強いため、消耗を気にせず好きなだけ着られそうですね。
どんな生地にも同じように言えることですが、「色落ちしにくい」「耐久性が高い」とは言っても、永遠にその状態が続くとは限りません。消耗品ですから、どうしても経年劣化は起きてしまいます。
しかしダンガリーの経年劣化は、ただ劣化するのではなく「楽しめる経年劣化」だと言えるでしょう。
たとえばインディゴカラーは経年劣化によりだんだん薄くなっていきますが、「薄い部分」と「色が残っている部分」が分かれます。擦れやすいひじの内側や、パンツなら太腿部分などは薄くなりやすく、部分によって色味が変わっていくのです。
また風合いですが、最初はパリッとハリのある生地でも、洗濯を繰り返すことで糊が剥がれるように次第にソフトになっていきます。どんどん自分の体に馴染んでいくので、着心地も良くなりますよ。
ダンガリー生地を選ぶときには、長く使うことを前提に経年劣化を楽しめそうなものを選ぶのがオススメです!
ダンガリー生地を扱うときには注意したいことが2つあります。
ダンガリー生地はもともと色ムラのある生地であり、それが持ち味の1つでもあります。しかし人の好みはそれぞれですから「色ムラがあるよりも均一な色味の生地の方が良い」と感じる人もいるでしょう。
また色ムラにより脱力感があり、カジュアルに見える生地なので、フォーマルなシーンには向いていないかもしれません。
また先染め糸とはいえ、何度も繰り返し使い、洗うことで、色落ちしていきますが、そのときに生まれる色ムラがまだらで気になることも。
ダンガリー生地を取り入れる際には、この色ムラの特性もよく理解したうえで、活かせるようにすると良いでしょう。
染色したばかりの色糸は、最初のうちは色落ちや色移りが起きやすいです。水や汗により色移りしやすくなっているので、最初の2〜3回は白いものと一緒に洗わないようにしましょう。
これから裁断や縫製をするなら一度水通しを行い、またお店で購入したダンガリー生地の衣類は着用前に数回洗ってあげることをオススメします。
数回水を通すことで色移りしにくくなるので、その後好きなだけ着用しましょう!
生地問屋YAMATOMIでは、豊富な種類のダンガリー生地を取り扱っています。その中でも、特に選りすぐりのダンガリー生地をピックアップしました!
中肉厚で柔らかくコシがあり、ザックリとした表情。カラーバリエーションも豊富です。見た目も触り心地もカジュアルな印象なので、爽やかな初夏の陽気を感じたいときにどうぞ。
ダンガリー生地には珍しく、ツヤがあるタイプ。緻密に織られているためパリッと感があります。一方で綿特有の清涼感もあり、これから肌に馴染んでいく様子を楽しめそうですね。
程よい肉感と柔らかさが特徴のダンガリー生地。春夏のシャツから雑貨資材まで、使い勝手の良い商品です。深みのあるカラーも魅力的!(※一部廃盤カラーがあるため、商品ページよりご確認ください)
中肉厚で柔らかいですが、程よくコシがあります。肌触りがとても良いので直接肌に触れるシャツやボトムス向き。特にカジュアルな雰囲気の強い商品です。
デニムのような風合いを持つ優しいコットンダンガリーです。使い古すほどに味が出るため、世界に1つだけのアイテムにオススメ★なんと、繊維には和紙を使用しているんですよ。
ダンガリー生地は薄くて軽く、通気性や吸水速乾性抜群など、春夏にぴったりの生地。色ムラのあるインディゴカラーはラフでカジュアルな雰囲気があり、普段から取り入れやすいですよね。
さらには、薄手でありながら耐久性が高く、洗濯してもなかなかへたれません。それどころか、生地にやわらかさが出てきて自分の体に馴染みやすくなっていきます。
繰り返す着用による経年劣化も持ち味の1つ。クローゼットに1枚あれば着まわしやすいですし、長く使える生地ですので、経済にも環境にもエコ。
ぜひダンガリー生地を使って、あなただけの春夏のカジュアルスタイルを作ってみてくださいね!