ホーム > ちりめん生地の種類について解説!一越ちりめん、二越ちりめん、ポリエステルの種類、違いと特徴を解説
2019.4.10
着物や浴衣、和風の小物などに使われるちりめん生地。
しかし、「ちりめん」とは言ってもいくつか種類があるのをご存知でしょうか?
どれも似ているように見えますが、実は作り方や繊維の素材、そして向いているアイテムにいくつか違いがあるのです。
今回は似ているようで違うちりめんの種類と特徴、そしてそれぞれの違いと使い方について解説します。
この生地は
・日本の伝統文化「ちりめん生地」について深く知りたい ・一越・二越の違いを把握して上手に使い分けたい ・とにかく和風なファブリックが好き!
という人に特におすすめ★
実際にちりめん生地が使われたアイテムも合わせて紹介するので、和風アイテムを作るときの参考にしてみてくださいね。
目次
「ちりめん生地は、なんだかくしゅくしゅっとしている生地」というイメージはできても、その特徴をはっきり答えられない人も多いのではないでしょうか?
まずはちりめん生地はどんな生地なのかを理解して、言葉で説明できるようにしてみましょう。
ちりめん生地とは、漢字で書くと「縮緬」、別の呼び方に「クレープ織り」というものがあります。
漢字にある通り生地が縮んだようになっている織り物のことを、ちりめん生地と言うんですね。
具体的言うと、タテ糸にはほとんど撚り(より:ひねる、またはねじって回すこと)のない糸を使っており、ヨコ糸を右や左に撚りをかけながら織った生地のことです。
ヨコ糸をねじって回しているため、出来上がった布は縮み、生地の表面に凸凹が浮き出てくようになります。
この凸凹は「シボ」と言うので、合わせて覚えておきましょう。
ちりめん生地は16世紀頃から、現在の関西周辺の地域で登場しました。
登場以前は、美しく光沢がありながらも、シワになりやすい織り物ばかりが使われていた時代です。
そこで登場したちりめん生地はシワにならず、さらに伸縮性も抜群だったため、当時の日本では重宝されたんですね。
他にもシワになりにくい生地が多数登場した現代ですが、ちりめんのシボが和風なイメージを連想させるため、今でもちりめん生地はあらゆるアイテムに活用されています。
身近なアイテムで言えば巾着やお財布、ポーチなどの小物から、ブックカバーや扇子などがありますね。
ヨコ糸に撚りをかけながら織っていくちりめん生地ですが、種類は1つしかないわけではありません。
実はどれも同じように見えて、いくつかの種類があるのです。
撚りをかけられたヨコ糸は「本」ではなく「越」と呼ばれ、一越(ひとこし)と二越(ふたこし)があります。言い換えれば、ヨコ糸が「一本」か「二本」の違いですね。
この「越(ヨコ糸)」の数で出来上がったときの質感が変わるのです。
さらに、地域によってちりめん生地のシボの凹凸具合や風合いも大きく異なります。
有名なのは京都の丹後ちりめんと滋賀の浜ちりめんです。
ちりめん生地はもともと絹糸で織られていましたが、現代ではより強度の高いポリエステル糸のちりめんも増えてきました。
この素材の違いについても押さえておきたいですね。
それぞれの種類について特徴を詳しく解説します。
一越(ひとこし)ちりめんは最初に登場した歴史の長いちりめんで、タテ糸には撚りをかけず、撚りをかけたヨコ糸を2種類使って1本ずつ交互に織っていきます。
とてもシボが細かく、高級品として扱われることが多いです。
ちょっとしたお高めの着物屋さんに行くと見かけるちりめん生地は、この一越ちりめんが多いでしょう。
一方で二越(ふたこし)ちりめんは、同じく撚りをかけていないタテ糸に右撚りと左撚りの糸を今度は2本ずつ織り込んで作られた生地になります。
一越ちりめんよりも使っている糸が多く、シボは大きくなり、伸縮性がさらに高くなります。
手頃な値段なので、一越ちりめんに手を出せないという人やもう少しカジュアルが良いという人は二越ちりめんが良いでしょう。
ただ、繊細なつまみ細工を作りたいときは少々分厚いので、一越ちりめんとの使い分けが必要になります。
京都地方の北部で生まれた丹後ちりめん。
丹後ちりめんには京都らしい高級感のある一越ちりめんが多く、生地がとても柔らかく繊細なシボがあるのが特徴です。
しかも光沢もあって、他のちりめん生地よりも上品な生地であるため、和装用・正装用のアイテムに向いています。
染色しやすいという特徴もあるので、この写真のように色鮮やかで華やかなアイテムが作れますよ。
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本日の装い‼️歩くと蒸し暑いです😆来週には衣替えですね☺️ #染め名古屋帯#志ま亀#単衣#色無地#浜ちりめん #きものコーディネート#きつけ教室 #きつけのコツ#縫わない半襟
丹後ちりめんの製法が滋賀地方の近江国に伝わって、その製法を発展させて生まれたのが浜ちりめんです。
こちらはややカジュアルな二越ちりめんの種類が多いですね。
華やかで派手な丹後ちりめんとは打って変わって、柄のないシンプルなちりめん生地が多いのが特徴。
ただしシボが大きく深い分、質素にならず、しっかりとした存在感を持っています。
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ちりめんはもともと絹素材として登場した生地であり、絹素材を使った方が歴史を感じられます。
基本的に生糸で織っており、後から精錬をするためもともとは白い生地ができあがります。
それに友禅染めや無地染めを行い、色や柄をつけていくという工程です。
絹を素材にしたちりめんには落ち着きのある光沢感が出て、手触りがなめらかで柔らかいという特徴があります。
神社で挙げる結婚式の和装などは、まさにこの高級感方絹を使ったちりめん生地を使うことが多いんですよ。
さまざまな技術が登場し、現代ではポリエステルを素材としたポリエステルちりめんも登場しました。
ポリエステル は絹よりも安価で手に入るため、今まで以上にたくさんのちりめん生地を生産することができるようになったのです。
ポリエステルちりめんはとても丈夫で虫食いなどの被害がなく、家庭で気軽に洗濯もできます。
絹と比べると光沢感には劣りますが、生地はしなやかで染色もしやすく、現在お店で出回っているちりめんはほとんどポリエステル製。
まさに家庭用に向いているので、自分でアイテム製作をするときや、大事なものを包むための布に使ったりがおすすめです。
気軽にちりめん生地を使ったアイテムを作りたいというときはポリエステルちりめんを、ちょっと高級感のあるアイテムを作りたいときには絹ちりめんを選ぶといった使い方をするといいですね!
ちりめん生地は和服はもちろん、さまざまなアイテム作りに使うことができます。
しかも、和風なアイテムだけに限らず、現代風のおしゃれアイテムに使われることも!
続いてちりめん生地を使ったアイテムをInstagramよりご紹介していきます。アイテム作りの参考にしてみてください。
ちりめんといえば、やっぱり奥ゆかしく伝統のある和風アイテムをイメージしますよね。
ちりめん生地を使った和風アイテムにはどんなものがあるのでしょうか?
ちりめん生地はその他の生地と比べると柔らかい雰囲気を持っていますよね。
そのため、女性の着物や帯に使うと優しい雰囲気の和装アイテムが出来上がります。
着物の柄だけでなく生地にもこだわっていると、なんだか日本人らしさを実感できそうですね。
また、伸縮性と通気性が良いため、可愛い柄を選んで子供の着物にもオススメです。
ご祝儀などを包むためのふくさには、ちりめん生地が使われているものが多いです。
やはりふくさも日本の伝統アイテムですから、ちりめん生地がよく似合いますね。
華やかな柄、シンプルな柄など柄の種類も幅広く、ご祝儀を渡す相手を思い浮かべながら選ぶのも楽しいです。
男性用の着物にもちりめん生地が使われているものがあります。
ちりめん生地というと女性らしいイメージがありますが、シボの細かい一越ちりめんなら男性にも取り入れやすいんです。
軽くて通気性が良いので、夏場には暑がりの男性も気軽に着られるでしょう。
和装をしたら、小物まで和風で仕上げたい…そんなときには巾着を選ぶ人も多いでしょう。
ちりめん生地の伸縮性のおかげで、多少物を入れすぎても生地が伸びてきれいに収まるのがポイントです。
他にも下駄の紐にちりめん生地を使うこともあり、さらに和装の良さを引き上げてくれるでしょう!
「和風アイテムだけに縛られたくない!」という人でも安心してください。
最近では、イマドキのおしゃれアイテムにちりめん生地が使われていることも増えてきました!
和風な生地が今風に仕上がる様子を見るのも、アイテム作りの醍醐味ですよね★
ちりめんの髪飾りや小物はよく見かけますが、ゴールドや宝石などと意外に相性が良く、さらにおしゃれなアイテムができます。
こちらはちりめんとエメラルド、金細工を使ったキーホルダー。不思議な魅力がありますよね。
涼しい季節にはちりめん生地を使ったシャツも見かけます。和柄ではなく無地を選べば、洋風なのにどこか懐かしさを感じる衣類が出来上がるのです!
ちりめんシャツは生地が柔らかく他のシャツとも違った雰囲気があり、何よりも着心地抜群です!
こちらは何と有名なアパレルブランド「ZARA」のアイテム。
海外発のZARAにも、日本のちりめん生地を使った風呂敷があります。
近くでよく見ないとちりめん生地だということも気付かないくらい、色使いや配色が現代的ですね。
つまみ細工は江戸時代から伝わっていますが、最近ではこのようなおしゃれなつまみ細工も多数あります。
髪飾りにするのはもちろん、額縁に入れて部屋に飾ることも。
つまみ細工の歴史は古くても、デザインや技法は時代に合わせて進化しているのです。
和風な魅力が伝わってくるちりめん生地のアイテムはいかがでしたか?
YAMATOMIでは二越ちりめんをメインに、多数のちりめん生地を取り扱っています。おしゃれな柄から和柄まで揃っていますよ!
それでは、オススメのちりめん生地のご紹介です。
無地のちりめん生地ならこちらがオススメ。程よい厚みで扱いやすいのが特徴。カラー展開も豊富です。
無地だからこそ引き立つ和風アイテムや現代風アイテムなど、幅広く活躍してくれるでしょう★
伝統的な和文様の一つである鮫小紋柄の二越ちりめん生地は、品格のある雰囲気が魅力です。
和風のドット柄のような金平糖柄の二越ちりめん生地で、子供向けの洋服作りにオススメです。
男女問わず使える柄なので、お揃いにしてみてもいいかもしれませんね!
大きく咲き誇る菊の模様がモダンな二越ちりめん生地です。お好みの色合いの生地で、ぜひアイテム作りを楽しんでみてください。
色とりどりの市松文様の二越ちりめん生地です。和風アイテムはもちろんモダンなアイテムも作れますよ。
最近は現代風の帯も流行っているようですから、着物のアクセントにいいかもしれません★
日本の伝統を思い出させてくれるちりめん生地。
たとえ無地であっても、表面のシボの細かさや深さ、そして光沢感でおしゃれに見えますよね。
数百年の時を超えて現代でもちりめん生地が活用されているのは、それだけ魅力があるということです。
和風アイテムはもちろん、意外にも現代風なアイテムによく合うちりめん生地で、洋服や小物作りにチャレンジしてみてください!
生地問屋YAMATOMIでは、アパレルメーカー様はもちろん、個人のハンドメイド作家さまにも少ロットから短納期で生地を販売しています!とにかく種類が豊富なのが自慢です!
まずはサイトでどんな生地があるのかな~とチェックしてみてくださいね!また、オシャレなカフェ風のオフィスでは、実際に生地見本を自由に回覧することも出来ます。
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● 約8,500品番を取扱い、色・柄を含めると約120,000点から仕入れ可能です
● 全ての生地をWebサイトにカタログ掲載しています
● 生地の種類・素材・柄・目的に合わせて生地の検索ができます
● 5品番まで生地見本帳を無料で取寄せができます(中には有料のものもあります)
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また、山冨商店では IT × デザイン を時代にあわせて取り入れているので
生地の検索から画像を通しての生地確認、サンプル帳での生地風合い確認
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生地問屋YAMATOMIでは、法人様や個人事業主様を対象にビジネス会員のカテゴリーをご用意しています。
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