ホーム > 布製品の流行とは何か?流行はどのようにして生まれるのか?
2019.9.19
ファブリック製品には毎年流行がありますよね。
しかし、この流行とはどういうもので、なぜ流行が起こるのか?流行によって世の中はどうなっているのか?冷静に考えると少し不思議な気がしてきませんか?
そこで今回はファブリック製品の流行とはなにか?を考えてみたいと思います!
目次
ファッションには毎年流行があります。
そしてそのトレンドには生地が大きく影響をもたらしています。
たとえば今年の秋冬であれば「ファー素材」や「ベロア」素材が流行すると言われており、これらの生地を使用した洋服がだんだん店頭にも並んでいますよね。
しかし、洋服を作るのには当然企画から店頭に並ぶまでに一定の時間が必要とされます。
なぜアパレルメーカーは揃ってその年の流行を把握しているのでしょうか?
実はその年のファッションのトレンドは、かなり前から決まっているということをご存じでしたか?毎年の流行は「意図的に」決められており、その流れも実は決まっているのです。順番に見ていきましょう。
まずは、該当年の「流行カラー」を決めるところから始まります。
国際流行色委員会という組織が、毎年の流行カラーを決めていたんですね。
国際流行色委員会に加盟している国をの代表者で構成されたチームの話し合いで毎年の流行カラーを選定しているのだそう!
すごく難しそうな話し合いですが、実は2日で決まるというから驚きです。
この流行カラーの決定は、2年前の5月に春夏の流行カラー、11月に秋冬の流行カラーが決定しています。ということは2019年秋冬の流行カラーは2017年の11月にはわかっていたということになりますね。
その後一般社団法人日本流行色協会が決定した流行カラーを発信していきます。
流行カラーが決まると、デザインや使用する素材などを含めた総合的な流行が決まり、発信されます。この発信を担うのはパリが中心。
などが流行をまとめた冊子の販売や流行予測セミナーを開催します。
これらをアパレル関連のデザイナーやバイヤーたちは参考にしています。
その後、使用するテキスタイルと糸の流行が決まります。
少し意外だったのが布地ではなく糸から先に流行を決めるんですね。
国際的流行色を決めた半年後くらいでヤーン(糸)展、テキスタイル展が開催されます。
この展示会では流行に即した展示がされますので、ここで該当年の流行素材を仕入れることができればバッチリです◎
こうして決められた流行に沿ったアパレル製品が完成し、コレクションが開催されます。
有名なのは
などですね。
コレクションと同時に、VOGUEやELLEなどのファッションメディアを通じてその年のトレンドが一般消費者の方にも伝わります。
こうして見ると、流行は自然に発生し生まれるものではなく、かなり意図的に「作られた」ものなんですね。なかなか「作る」側になることは難しいですが、ファッションの流行が生まれる過程を知っておくことで、イチ早くその年の流行のアイテムについて考えることは可能ということかもしれないですね★