ホーム > 【生地LABO】デニム生地のメリットは?ジーンズとの違いや活用法について紹介!
2020.8.27
ジーンズやジャケットなどに使われることの多いデニム生地。ほとんどの人は、藍色でしっかりとした硬めの生地をイメージする人が多いのではないでしょうか?
デニム生地は身の回りにたくさんあるのに、意外と素材や作り方を知らない人も多い生地なのです。
今回はデニム生地について詳しく解説します!生地の魅力を知り、アイテム作りやアイテム選びの参考にしてみてください!
目次
デニム生地とは、10番手以上のやや太めの糸を使用した綾織りの綿生地のことを言います。
タテ糸にはインディゴ染料で藍色に染めた糸を使用し、ヨコ糸には染色していない未晒し糸を使用。そのためデニム生地特有の、ざっくりとした色味の「ブルーデニム」ができるんですね。
ただし、近年のデニム生地は「ブルーデニム」だけではありません!
白い「ホワイトデニム」や黒い「ブラックデニム」、他にも赤や茶色などの「カラーデニム」など色の種類は豊富です。タテ糸を染色するだけで色を変えることができます。
そのため、近年のデニム生地は「綾織りの綿生地」全般を指すことが多いです。
デニムと混同しがちなのが「ジーンズ」です。
ジーンズは「ジーパン(ジーンズパンツ)」とも言われる通り、ズボンのことを言いますよね。直線的な型紙を使い、金属などで補強します。
一方デニムは、生地そのもの。ジーンズに使われることもあれば、ジャケットやインテリア、カバンなどに使われたり、アパレル製品のアクセントとして部分使いされたりします。
なので、しっかり分けて区別できるといいですね。
ここで、デニム生地がいつ、どこからやって来たのかもぜひ覚えておきましょう!
デニムは17世紀頃にフランス南部のニール地方で生産された厚手の綾織物「セルジュ・ドゥ・ニーム」が発祥です。「セルジュ・ドゥ・ニーム」という言葉が変化し、現代の「デニム」になっているんですね。
そしてデニムと最も関係が深いのが、先ほども解説したジーンズ。
イタリアのジェノバから来た船員たちがアメリカに行った際に履いていたものを、アメリカ人たちは「ジェノバ製」という意味を込めて「ジェンズ」と呼んでいました。それが現代の「ジーンズ」の語源です。
デニムに使われる素材は綿(コットン)が主流です。ただし、使おうと思えばポリエステルやリネンなどでもデニムが作れます。ではなぜ綿が主流なのでしょうか?
実は綿には、デニムに使うのにピッタリな要素がたくさんあるのです。
厚手のデニムでも心地よく着るには通気性に優れているものが良いですし、おしゃれな色味を出すには染色しやすいことも重要です。さらに市場にたくさん出回る生地のため、大量生産しやすいことも重要なポイント。
このように綿にはデニム生地に求められる要素が揃っているため、デニム生地の素材として選ばれるのです。
最近はポリエステルやポリウレタン、リネンなどと混紡し、耐久性を高めたり風合いを変えたりするデニム生地もありますよ。
そんなデニム生地には、アイテムを楽しむための特徴…つまり魅力があります。そんなデニム生地の魅力もご紹介しましょう!
デニム生地はなんと言っても厚手で頑丈なのがポイント!昔は労働者の作業服の素材に使われていたくらいですから、どれだけ丈夫なのかがわかりますよね。
デニムの厚みは使用する糸によっても変わります。10oz以上の厚みの綾織り綿生地がデニムですが、一般的なジーンズには14oz程度が使われているんです。
ただ、スキニージーンズなど体にフィットするタイプのデニムなら10oz程度のライトオンスと呼ばれる生地が合います。夏などは涼しく履けるアイテムです。
生地が頑丈だということは、やや扱いにくい面はあるものの、長持ちするということでもあります。長く愛用したいアイテムにはデニムを使ってみるといいですね!
デニムのタテ糸には染色した糸を使用していますが、洗濯を繰り返すことで色が落ちていきます。デニムではこの色落ちの過程が楽しめるのも魅力なんですよ。
また、何度も使うことで表面の凹凸が大きくなったり、傷が入って糸がほつれたりすることも。実はこうした風合いの変化も、デニムの醍醐味にもなっているんです。
最近はファッションとしてダメージジーンズが流行するようになりましたが、それはデニム生地の表面を傷つけることで、裏の白いヨコ糸が見えて一層おしゃれさが増しているから。
長く愛用できて、様々な変化を楽しめることがデニムの最大の魅力だと言えるでしょう。
デニム生地は一般的には右綾ですが、中には左綾もあります。
オーソドックスな右綾のデニムなら、硬くてしっかりした風合いになっていて、ストレッチ性はありません。硬いけど丈夫なものを選びたいなら右綾がいいですね。
一方で左綾のデニムになると、しなやかで柔らかく、フラットな風合いです。ただし色落ちしやすくもあり、色の変化を楽しみたいならオススメ!
最後にデニム生地のデメリットも合わせて覚えておきましょう。それは、洗濯方法に注意しなければいけないことです。
先ほども解説した通り、デニムは色落ちしやすい生地。一番色落ちしやすいのが洗濯時です。
デニムだけで洗っていれば問題ありませんが、他の洗濯物(特に白いもの)と一緒に洗うと、色移りする可能性があります。デニムが良い感じの色味になっても、他の洗濯物に色がついたらがっかりしますよね。
生地によっては、洗ったあとにシワができやすいものもあります。シワを伸ばすために、干す前にパンパンと叩いてから干しましょう。
また、生地自体は丈夫で長持ちするのですが、縫製に先にボロが出てしまうこともしばしば。糸がほつれたり、ボタンが外れたりしてはデニム生地をかっこよく着こなせないので、自分で直す方法を知っておくといいかもしれません。
デニム生地は身近にあるため、どんなアイテムに変身させるか悩むことは少ないかもしれませんね。でもせっかくなら、おしゃれなアイテムを作りたい!そんなときに参考になる、おしゃれな活用法をご紹介しましょう!
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普通のデニムジーンズかと思いきや、キレイ目の表面にあえて細かなダメージ加工がしてあります。ところどころインクを飛ばしたような跡もあり、1900年代アメリカの労働者の作業服…そんなロマンを感じますね。
10oz程度のライトオンスを選べば、デニム生地でもトップスとして使うことができます。トップスには少し重め?いえいえ、これくらいの無骨さが男性のかっこよさを引き出してくれるんですよ。
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デニム生地を使ったサンダルはなかなか見かけません!15oz以上のヘビーオンス生地を使えば、靴として活用することも可能です。全身デニムコーデも夢じゃないかも!?
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こちらはミシン初心者でも挑戦しやすいエコバッグ。エコバッグには重い荷物を入れるため耐久性が求められますが、デニム生地ならその基準をクリアするでしょう。洗濯して色落ちすれば、世界に1つだけのアイテムになるはず!
カジュアルでメンズライクなインテリアがお好みの人には、デニム生地を使ったソファやクッションカバーを取り入れることをオススメします!
こちらはデニムの糸をたっぷりと引き出したクッションカバー。デニム生地のつぎはぎのようになっているのがポイントです!この糸、手持ち無沙汰な時にボーッといじるのも楽しいですよ。
生地問屋YAMATOMIではオーソドックスなデニム生地以外にも、たくさんの個性豊かなデニム生地を揃えています。特にオススメの生地をご紹介しましょう!
ムラ糸を使用しているため、ムラのある出来上がりが特徴です。ナチュラルな風合いになっており、これからの色落ちも楽しみですね★
厚みがあり硬めの風合いです。カジュアルなデニム生地なので、パンツやスカートなどのボトムスにピッタリ!他にもカバンやインテリアにもお使いいただけます。
ストレッチ性のあるやや薄手のデニム生地です。体にフィットするスキニーパンツにおすすめ!また伸びやすいため、ソファーなどのインテリアにもお使いいただけますよ。
表面のツイルが整ったキレイ目デニム生地です。やや厚みがあり、落ち着いたカラーでかっこいい印象に★パンツにはもちろんカバンや小物などにもオススメですよ!
12ozカラーデニム
こちらのデニムではアースカラーをたくさん揃えています!色ムラがあったり、シワができやすかったりしますが、使うたびに自分色に変わっていく様子を楽しめますよ。
近年のアパレル業界はトレンドの流れが早く、1〜2年ですぐに飽きられてしまいます。つまり「流行」の寿命が短いのです。
そんな中で流行を追うのは疲れてしまいますよね。毎年違うアイテムを買うより、同じアイテムを楽しみたくありませんか?
デニム生地は色落ちや風合いの変化があったり、自分で手を加えたりすることで長く楽しめるポテンシャルを持っています。長く楽しみたいモノには、ぜひデニム生地を選んでみてくださいね★