ホーム > 【繊維素材LABO】オーガニックコットンって?メリットやデメリット。敏感肌や赤ちゃんにも優しいオーガニックコットンの魅力
2019.11.12
敏感肌の人や赤ちゃんって、肌につける化粧品には気を使うものの、身に着ける服にまでこだわっている人は少ないのではないでしょうか?
肌にとっても優しい素材といえば、オーガニックコットン。
実はオーガニックコットンって、肌だけでなく環境にも優しいのをご存知でしょうか?
今回は優しさ溢れるオーガニックコットン生地の魅力をお伝えします。
目次
そもそも「オーガニックコットン」ってどんな生地なのでしょうか?
名前から「はいはい、無農薬で生産した綿でしょ」と考える人もいますが、実はもっと奥深いんです。
それでは、オーガニックコットンについて少し勉強してみましょう。
オーガニックコットンはその名の通り、オーガニック(有機栽培)で作られたコットンです。
しかし、ただ単に「農薬を使わない」だけの有機栽培ではありません。
実は、オーガニック生産物等を生産するときの基準が認証機関によって決められているのです。
まずはその基準に従って農地を整え、認証機関より認証をもらいます。
そこから2〜3年以上かけて農薬・肥料の厳格な基準を守りながらオーガニックの綿を栽培。
さらに、紡績や織布、染色などの製造工程を行うときにも「化学薬品の使用量は適正か?健康被害や環境への負担は少ないか?」といった厳しい基準をチェックしながら進めて行きます。
こうした厳しいチェックに合格し、しっかりと基準を満たしたものがそのまま生地として使える「オーガニックコットン」となるのです。
「オーガニックコットンは農薬を使わないコットン、普通のコットンは農薬を使っている」
…実はこの回答、間違っています!
1990年代では確かに大量の農薬を使ってコットンを栽培していましたが、2010年頃にはその量はかなり減らされました。
そのため、普通の綿を栽培して収穫したときに農薬検査を行うと、微量の農薬しか検出されません。
これでは、オーガニックコットンと普通のコットンは同じくらいの品質だということになります。
では、どうやってオーガニックコットンと普通のコットンを見分けるのか?それは、認証機関の存在にあります。
前述した通り、オーガニックコットンは厳しい条件を守りながら生産され、認証機関は「オーガニックの基準を満たしているか?」を定期的に訪問しながらチェックします。
普通のコットンの生産では認証機関はやって来ません。
また、オーガニックコットンは常に品質管理されているため、「いつ、どこで取れたコットンなのか?」を調べることも可能です。
ただ、環境を守りながらこだわって生産されたオーガニックコットンにも、少なからず欠点があります。
まずは、普通のコットンに比べてかなり手間暇をかけて作られるため、その分コストがかかります。
生産コストが上がったら、利益を取るために販売価格も高値になってしまうのです。
さらに、化学染料や漂白剤の使用も制限されるため、デザインやカラーがシンプルなものが多くなり、「おしゃれさ」も制限されがち。
また、無農薬であるがゆえに虫食いにやられやすく、耐久性も低いです。
オーガニックコットンを使うときには、お手入れや保管方法に注意しなければいけません。
“オーガニック”コットンとは言うけれど、オーガニックってそんなに良いものなの?と疑問に感じる人もいるでしょう。
答えはYES!
なぜなら、私たちが普段着ている服や使っている布製品には、自分が思っている以上にたくさんの化学薬品が使われているからです。
素材を栽培するときに薬品を使いますし、素材そのものが化学繊維であることも。
さらに、染色や〇〇加工といった加工でも、化学薬品が使われます。
これは生地のデザイン性・機能性を高めるためであり、そのおかげで私たちはいつも快適に過ごせるのです。
では、そんな中でオーガニックコットンを使うメリットは何なのでしょうか?
普通のコットン生地って、手触りが良くて、肌への刺激も少なめですよね。
オーガニックコットンはオーガニックで余分な添加物がないため、普通のコットンよりもさらにお肌に優しい生地だと言えます。
例えば、肌が柔らかくまだ外敵から守れない赤ちゃんには、オーガニックコットンの肌着やスタイ(よだれかけ)がぴったり。
もしくは、アトピーや敏感肌で、化粧品だけでなく身に着ける服にも気を遣いたい人にも、肌への刺激が少ないオーガニックコットンがオススメ。
老若男女、どんな人にも優しい素材であるため、着る人・使う人を選びません。
オーガニックコットン生地を生産する過程で、農薬や染色などによる化学薬品は極力抑えられます。
そのため、製造過程で近隣の川や自然環境を汚染することがありません!
さらに、オーガニックコットンではほとんど薬品が使われていないため、洗濯したときに残留薬品が流れ出ることもありません。
製造中も製造後も地球や自然環境に優しく、環境保全ができるでしょう。
肌は健康だけど、地球や環境を守りたいという人はぜひオーガニックコットンを選んでみてくださいね。
オーガニックコットン生地は品質を保つためにほとんど染色や加工をされませんが、それが逆に「ナチュラルな風合い」として人気です。
素朴感があり、落ち着いた雰囲気で「素材そのもの」を感じられる生地。
ナチュラル系統が好きな人はもちろん、自然体で過ごす赤ちゃんにもよく似合う色味になっています。
では、オーガニックコットン生地ってどんな風に使えば良いのでしょうか?
オーガニックゆえに「脆さ」を心配する人は、どんなアイテムまでなら安心して使えるのか気になりますよね。
そこで、Instagramよりオーガニックコットンを使ったアイテムをピックアップしました!
ものづくりの参考にしてみてください★
こちらはオーガニックコットンを使った下着です。
肌に直接触れる下着にはあえてワイヤーを使わず、締め付け感をなくしてリラックスした雰囲気に。
肌に触れない部分にレースをあしらえば、おしゃれになりますし肌を傷つける心配もありません!
体や顔に触れる面積の大きい寝具は、肌荒れを引き起こす要因にもなります。
そこにオーガニックコットンを使用することで、肌に優しく快適な寝心地に!
オーガニックコットン特有のクリーム色は安眠にも最適な色です。
寝具と同様に、寝巻きにもオーガニックコットンがオススメ!
肌に直接触れるものだからこそ、アトピーや敏感肌の人も安心して使えます。
ふわふわタオルで有名な今治タオルも、オーガニックコットンを使った製品があるんですよ。
さすがタオルにこだわっているメーカーだけあって、人や環境への配慮も忘れません。
赤ちゃんの口周りはよだれや鼻水で荒れやすい部分。
口周りを拭くスタイはオーガニックコットンを選ぶことで、赤ちゃんの肌荒れを防げます。
意外と可愛いデザインもたくさんあるんですよ。
オーガニックコットンをリブ編みにした、肌に優しくてデザインも可愛いインナーです。
リブニットはよく伸びて肌に寄り添ってくれますし、トップスからチラ見せしても可愛い!
オーガニックコットン生地を使ってぬいぐるみを作ることも可能!
赤ちゃんは抱きしめたり噛んだりするので、刺激の少ないオーガニックコットンがぴったりです。
意外とどんなアイテムにも使えそうなオーガニックコットン。
あなたはオーガニックコットンで何を作りたいでしょうか?
生地問屋山冨でもオーガニックコットン生地を取り扱っています!
そこで、特にオススメの生地をご紹介しましょう。
薄くて軽く、そして柔らかな肌触りのオーガニックコットン生地です。
ナチュラルカラーでダブルガーゼとなっており、赤ちゃんの肌着やスタイなどにオススメです!
オーガニックコットンをキルト地にして「素材感」を引き出しました。
保温性も高まるため、肌着やインナー、布団などにいかがでしょうか?
ソフトな触り心地が身に着ける人をそっと包み込んでくれる生地となっています。
もちろん規定から外れない優しい染料を使って染め上げているため、優しい色味が特徴です!
おしゃれなストライプ柄のオーガニックコットン生地もあります!
女性向けのお肌に優しい下着なら、可愛いデザインも楽しめそうですね。
こちらはローン生地よりも厚みがあり、ソフトな肌触りのボーダー柄です。
赤ちゃんのお出かけ着、大人用のTシャツ、寝具など、様々な用途にお使いいただけます!
おしゃれな服やアイテムよりも、人や環境に優しいアイテムを作りたい。
ナチュラルで優しげな風合いやデザインが好き。
肌に優しい素材で、大切な人を守りたい。
そんな「優しさ」にこだわりたい人にこそ、オーガニックコットンがオススメです。
意外とどんなアイテムにも活用しやすく、使う人を選ばないので、ぜひオーガニックコットンを使ってみてくださいね!