ルカコ様インタビュー

〜 主婦の悩みを解決するアイデア商品を開発し、起業家へと転身したルカコ仙田さん 〜

ルカコ様インタビュー

山冨商店と縁のあるクリエイターのインタビュー連載は早くも第2回!
今回は、主婦の悩みを解決するアイデア商品を開発し、起業家へと転身した仙田さんに主婦から起業家へ転身するまでの経緯やこれからのことを伺ってまいりました。

主婦がお小遣い5万円でスタート。ママの悩みを救う抱っこ紐収納カバー。

主婦がお小遣い5万円でスタート。ママの悩みを救う抱っこ紐収納カバー。

ーー今日はよろしくお願いします。まずは、LUCACOHを立ち上げた経緯からお伺いさせてください。

20代は歯科衛生士をしていたんですよ。10年間務めたのちに、結婚を機に仕事を辞めて。
いわゆる主婦業に専念していたんです。子どもも生まれて順風満帆ではあったんですが、自分で何かをする余裕が少しだけ出てきたんですよね。
当時、お小遣いを貯めた5万円を元手に何かできないか?と、考えて。たどり着いたのが抱っこ紐収納カバーだったんです。

ーー洋裁の技術などはどこで培ったんですか?

うちは両親が共働きだったので、祖母の家に預けられることも多かったんですよ。
祖母は着物の縫い子さんをしていたので、子どもの頃から和裁に触れていたんですよね。
そのおかげか、高校生くらいになるとデザインは好きだけど、生地が...とか、サイズは良いけどデザインが...的な洋服を見つけては、リメイクしたり自分で作ったりするようになって。

ーーなるほど、和裁で裁縫の基礎を身につけて以後は独学でスキルを身につけた...と。

洋裁ができるからといって好きだったわけではないんですよ。
大人になるにつれて「悩んでいる人の手助けになることをする」ということに意味を持つようになってきていて。
普通に洋服をデザインして作って売るという選択もできたんですが、別のことをしようと。

なるほど、和裁で裁縫の基礎を身につけて以後は独学でスキルを身につけた...と。

ーーそこで、考えついたのが抱っこ紐収納カバー?

当時、子育て中だったこともあって抱っこ紐をつける機会が多かったんですよね。
抱っこ紐っていうのは、子どもを抱いている時はいいんですが、子どもが抱っこ紐から降りると前にダラーンとぶら下がってだらしない状態になるんです。
でも、子どもは急に抱っこしないといけない場面もあるので、完全に外すのは難しい。
これを収納できないか?と、考えたんですよね。

ーーなるほど。

そうして、実際に抱っこ紐を収納できるカバーを作ってみたら、めちゃくちゃ便利だったんですよ。
いわゆるウエストポーチみたいに収納ができて、自分のファッションの邪魔にもなりづらい
なにより、抱っこ紐がダラーンとぶら下がった状態だと、自身が足を引っ掛けてしまったりすることもあったんですが、それも改善されて。

ーー安全性も担保されるっていうのは嬉しいポイントですね。

はじめは自分の友人に作り方を教えるようになって、ネットで売り始めると、今までなかったものなので口コミで広がりました
ただ商品の縫製が育児をしながらだと追い付かない。
そこで私が困っていた育児をしながらでも働きやすく休みやすい会社を作りたいとスタッフを募集することにしました。

スタッフを30名雇用し、ママたちと一緒に縫製へと移行。

スタッフを30名雇用し、ママたちと一緒に縫製へと移行。

ーー約30人のママを雇用するまでにどのくらいの期間がかかったんですか?

およそ1年弱くらいですね。
正直、供給も全然追いついていなかったので、当時自宅だったので30人のママはさすがに自宅によべないので、雇用する事になり事務所自宅近所に借りました。
縫製の仕事は自宅でも可能なので育児中のママも働きやすい仕事なので、ママさんを中心に10時~13時、13時~17時の短時間、ママたちの働きやすく休みやすい会社として募集しました。そしたら70名の方から応募があって。

ーー70名。すごい人数の応募ですね。

私もそんなにたくさん応募が来るとは思わなかったんですが、全員と会おうと決めて。
皆さんと会って、一緒に働きたいかどうかという基準で当時は経営とかあまりわかっていなかったので、その視点だけで選びました。
結局30名になっていました。

ーー豪快ですね。

30名といっても全員が毎日フルタイムで働くわけではなく、それぞれの方に合わせた自由な働き方なので、結果として30名雇用したことは正解でした。
生産性があがって、たくさん作れるようになって。
そうすると、大量の生地が必要になりますよね。
で、いい生地問屋がないかとネットサーフィンをしているときに山冨商店さんのサイトに出会って。で、一回で60万のオーダーをしました。

豪快ですね。

ーー商品を直接見ずに60万...!これまた豪快だ。

生地の種類や銘柄でわかるくらい好きだったので。
ただこれは今考えるとやり過ぎだなと思いますね。
おかげさまでたくさんの方からの注文があって在庫切れということにならず助かりました。
そこからずっと山冨さんとは取引が続いています。

商品を直接見ずに60万...!これまた豪快だ。

ーー裁断、縫製、在庫管理、EC管理、実売ショップ...と、このビル内に部署が入っているそうですね。

もとは、ビルの1室だけだったのですが、生地の在庫や裁断に縫製部がいるなというかんじで広げていきました。
「お客さんと直接接して困りごとを聞きたい」という想いからすべてDIYで半年かけてリアル店舗を作りました。
週末金土11:00-15:00のみのOPENですがおかげさまで店舗は大阪なんですが徳島や博多など遠方からも来店いただいています。

気になったら飛び込む精神で、挑戦をいとわない。

気になったら飛び込む精神で、挑戦をいとわない。

ーー抱っこ紐収納カバー以外にも、取り組んでいる活動があると聞きました。

思い立ったらすぐ行動してしまうんですよね。
商品を企画したり、大阪製ブランドに認定いただいたり、ビジコンにでたり。会いたい人にはすぐに会いにいきます。
ルカコはご縁で成り立っていると思っています。

ーーめちゃくちゃアグレッシブですね。

近畿経済産業局の新年会で局長がつけておられたバッジがすごくかわいくておしゃれで。
「ほしい!」と、言うと「国連NYまたは海外サイトでしか買えないと」うかがいました。

めちゃくちゃアグレッシブですね。

ーー世界が注目する話なのに、日本で購入できないのは違和感がありますね。

模倣品や怪しいものも横行していて、どこで買っていいのかわからない。
それならと国連に確認し、利益目的はNG、国連ガイドライン遵守し、専門家を集めてクラウドファンディングでみんなで創りました
みなさんの声を聞いて小さめのおしゃれなデザインにしたところ開始15時間30分で100万円目標達成し、現在一般販売も開始することができました。

ーーその原動力のはどこから生まれているんですか...?

やっぱり「困りごとを解決したい」という部分ですかね。
自分の困りごと、そしてママの困りごとの抱っこひも収納カバーもそうですし、ママ雇用もそうです。
SDGsのバッジに関してもより多くの方に知っていただくきっかけになればと。これからもいろんなヒト・モノ・コトに挑戦していくんだと思います。

ーー素晴らしい...。これからも期待してます!今日はありがとうございました。

素晴らしい...。これからも期待してます!今日はありがとうございました。

5万円のお小遣いから始まった、ブランドは挑戦を続けることで法人化。
「誰かの助けになること」をモットーに多くのアイデアや商品を生み出し続けています。
抱っこ紐収納カバーはもちろんだが、仙田さんが挑戦し続ける姿からこれからも目が離せなさそうだ。

取材・文・写真:ロマン

協力:抱っこひも収納カバー専門店ルカコ(https://lucacoh.com/)【joinsdgs】SDGsピンバッジ(https://joinsdgs.com/)